国際交流


 マンチェスターだより   【派遣留学生からのメッセージ】

 2002年9月〜2003年6月派遣留学生


・ マンチェスタ−大学留学を終えるにあたって

                  坂下 俊秀(2002年9月〜2003年6月留学)

 マンチェスターに来てから8ヶ月の月日が流れました。はじめは大変だったこちらの生活も、今ではあと少しでここを離れるのが辛いと思えるくらいになりました。大学1年の時に留学を決意して以来、ただの目標でしかなかった留学が現実のものとなり、そして今、終わろうとしています。
 私が留学をしようと思ったのは、大学に入学して、生物学の勉強も、友人関係も、とても楽しくて充実していた反面、ただ楽しいだけで漠然と流れてしまう日々の生活が怖かったからです。初めて親元から離れ、自分の人生をどう生きるかと考えたとき、生きる目標のようなものがほしかったのです。この留学で得たものを言葉で表現するのはとても難しいと思います。確かに、英語も話せるようになり、研究生活も体験し、外国人の友達もできました。かけがえのないものをたくさん得ることができました。しかし、私がこちらで得た本当に大切なものは、自分というものを総動員し、毎日の生活から全身で感じ、学び取ってきた現実の体験です。これは、実際に自分自身で経験しないと分からない。3年前に立てた目標を自分の力で達成できたという自信は今後の自分の人生に大きく影響するでしょう。

 大学という自由な環境の中で、目標とするものは人それぞれ違います。私は留学という目標を通して、自分の想像していたよりもはるかに多くのことを学びました。この留学に関わってくれた多くの人たちにとても感謝しています。

(2003年5月20日 マンチェスタ−にて)