「藻類学」の師弟がダブル受賞:千原光雄名誉教授と井上 勲教授が、それぞれ日本植物学会の最高賞である大賞と特別賞(教育)を受賞

 千原光雄本学名誉教授(1991年定年退職)と生命環境科学研究科の井上 勲教授(生命環境科学研究科、構造生物科学専攻)は、9月7-9日に東京理科大学野田キャンパスで開催された第71回日本植物学会大会で、それぞれ「日本植物学会賞・大賞」と「同・特別賞(教育)」を受賞しました。大賞は、後進の指導を含め植物科学の発展へ寄与した者に授与される最高の賞です。また、特別賞は、技術、教育などの分野で植物科学の発展に寄与した者に授与されます。
 千原名誉教授には、日本の藻類学の研究レベルを国際的にトップレベルまで飛躍的に高め、また藻類学を学ぶ多くの後進を育てた功績に対して大賞が授与されました。井上教授は、長年、教育研究に携わってきて、その集大成ともいえる「藻類30億年の自然史」を出版しました。本書は専門書として書かれていますが、一般の読者でも読んで理解できるように工夫され、その内容は藻類だけでなく植物の進化を知る上で他に類書がなく、多方面から高く評価されています。加えて、井上教授によって10年にわたって運営されているウエッブサイト「藻類画像データ」は、国内外で広く活用されています。これらの植物学教育分野における貢献が高く評価されました。両教授は東京教育大学からの藻類学の師弟で、今回のダブル受賞は本学の藻類学の教育研究のレベルの高さを示しています。

   
井上 勲 教授 千原 光雄 名誉教授