つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G000401

物 理 学     Physics

科目番号: G00 0401
単位数: 3 単位
標準履修年次: 1年
実施学期 曜時限: 第1学期 木曜日 5時限、第2学期 木曜日 4時限、第3学期 木曜日 5時限
担当教員: 大塚 洋一、金澤健一、陳 栄浩


第1学期(担当教員: 大塚 洋一)

授業概要:
 1学期では力学を中心として物理学の基本的な考え方、内容を講義する。そこから自然に対する科学的な見方を学んで頂きたい。物理学では、数学的知識や数学的な考え方は必要不可欠である。従って本講義でも、簡単なベクトル代数、微分、積分は使用する。高校で物理学を選択しなかった学生は、とりあえず数学の問題と捉えてほしい(数学との違いは講義を通して学び取れるはずである)。初歩的な範囲ではあるが、物理学を使えるようになることを目的とした講義を行いたいと考えている。

授業内容:
(1) 運動の表現:位置、速度、加速度
(2) 運動の法則
(3) さまざまな運動
  ・落下運動
  ・単振動
  ・円運動
  ・摩擦を受けた運動
(4) 力学的エネルギー
  ・運動エネルギー
  ・ポテンシャルエネルギー
  ・エネルギーの保存
(5) 運動量と角運動量

前提科目・履修上の注意事項:
 複数回のレポート提出を求める。各自復習をしてほしい。出席も重視する。

単位取得条件、成績評価基準: 試験成績、レポート成績と出席回数。

指定教科書: 特に無い。

参考書・文献: 初回の講義時に紹介する。

オフィスアワー:
 自然系学系棟 B608、常時(e-mailまたは電話による事前連絡を望む)。
 (内線:4217、ootuka@lt.px.tsukuba.ac.jp)

備考(受講学生に望むこと):
 講義に必ず出席してください。相談、質問等はいつでも受け付けます。


第2学期(担当教員: 金澤 健一)

授業概要:
 1学期の続きとしてまず、剛体の運動について解説する。引き続き、相対性理論と熱力学について講義する。相対性理論は、量子力学と並ぶ20世紀物理学の重要な成果である。その基礎となる考えや簡単な成果について説明する。熱力学は初めいくつかの公理に基づく形式的な理論として成立したが、やがて原子論に基づく統計力学によって基礎付けられていく様子を説明する。

授業内容:
(1)剛体の運動
(2)相対性理論
  ・座標系の運動と力学法則
  ・特殊相対性理論
  ・一般相対性理論
(3)熱力学
  ・古典熱力学
  ・分子運動論
  ・統計力学の基礎

前提科目・履修上の注意事項: 
 1学期の講義で習った数学は理解しておくこと。出席を重視する。

単位取得条件、成績評価基準: 試験成績と出席回数

指定教科書: 特になし。

参考書・文献: 
 ・朝永振一郎著「物理学とは何だろうか」上・下、岩波新書
 ・アインシュタイン・インフェルト著、石原純訳「物理学はいかに創られたか」 上・下、岩波新書

オフィス・アワー: 
 高エネルギー加速器研究機構、加速器研究施設(TEL:864-5252(直通)、 e-mail:ken-ichi.kanazawa@kek.jp)。相談は授業の前後でも受け付けます。

備考(受講学生に望むこと): 質問は授業中でも遠慮なくしてください。


第3学期(担当教員: 陳 栄浩)

授業概要:
 電磁気学及び量子力学についてその基礎から応用までを講義する。できるだけ数学的な詳細に立ち入らず、むしろその概念を理解してもらうように勤める。また、これらの学問がどう日常の製品や科学技術開発の現場で応用されているかを紹介する。要するにこの講義の眼目は電磁気学及び量子力学と(自分で体験したり新聞で読んだりする)日々の世界とがどう接しているかを理解することにある。

授業内容:
(1)電磁気学の初歩
(2)簡単な電気回路
(3)電磁気学と材料
(4)マイクロ波技術
(5)放射光施設と利用
(6)量子力学の基礎
(7)原子の構造
(8)素粒子論と実験
(9)レーザーの原理
(10)加速器と高エネルギー物理

前提科目・履修上の注意事項: 前提科目は特になし。出席を重視する。

単位取得条件、成績評価基準: 試験成績と出席回数。

指定教科書: 特になし。

参考書・文献: 必要な場合、授業中に指定する。

オフィスアワー:
 高エネルギー加速器研究機構、加速器研究施設(TEL:864-5268(直通))、電話による相談は勤務時間中はいつでも受け付けます。授業の前後の時間でも結構です。

備考(受講学生に望むこと):
 最低限の数学(微分、積分)の知識は必要です。


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