つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G111303

細 胞 学 実 験     Cell Biology,Laboratory

科目番号: G11 1303
単位数: 1.5単位
標準履修年次:  3年
実施学期 曜時限: 第2学期(後半) 月、火曜日 3,4,5時限
担当教員: 吉村 建二郎、中野 賢太郎


第2学期(担当教員: 吉村 建二郎、中野 賢太郎)

授業概要:
細胞の構造や機能の研究のために有用な技術の習得に重点をおく。
1) 細胞構造と生体物質の時空間的な関係:間接蛍光抗体法や蛍光プローブを利用して、蛋白質などの生体物質の細胞内における局在性とその変化について観察する。
2) 細胞運動:単細胞生物の行動と光受容機構に関する実験を行う。除膜した細胞、単離・除膜した鞭毛をATPにより運動を再活性化させる。カルシウムイオンにより運動が制御されていることを観察する。
3) 筋細胞の収縮のしくみ:骨格筋の細胞モデルを作製し、筋収縮におけるカチオンや ATP などの低分子量物質の役割について調べる。
4) 細胞運動の原因物質の精製と機能解析:アクトミオシンを精製し、電気泳動法やウェスタンブロットにより、その構成成分を分析する。さらに、インビトロにおけるアクトミオシンの活性について調べる。

授業内容:
第1回 ウサギ骨格筋からのアクトミオシンの精製。
第2, 3回 電気泳動、ウェスタンブロット
第4回 クラミドモナスの光行動と光受容電流
第5, 6回 蛍光抗体法による細胞骨格蛋白質の細胞内局在の観察
第7, 8回 クラミドモナスの除膜細胞・鞭毛の実験
第9, 10回 超沈殿、グリセリン筋の収縮

前提科目・履修上の注意事項: 細胞学Iの授業を受講していることが望ましい。

単位取得条件、成績評価基準:
出席と実習態度、レポートで評価する。1回の無断欠席があれば成績はB以下とし、2回の無断欠席があれば単位を与えない。

指定教科書:

参考書・文献:
1)「細胞の分子生物学」第4版(Albertsら著、中村、松原監訳)、ニュートンプレス
2)生化学実験講座第15巻「筋肉」、東京化学同人

オフィスアワー:
吉村:木曜日11:30-12:30;生物農林棟 B506(029-853-6658);e-mail: kenjiro@biol.tsukuba.ac.jp;事前連絡をすることが望ましい。
中野:火曜日11:30-12:30;生物農林棟 B710(029-853-6642);e-mail: knakanao@biol.tsukuba.ac.jp;事前連絡をすることが望ましい。

備考(受講学生に望むこと):
実験を行った学生は必ずレポートを提出すること。実験は行うがレポートを提出するつもりがない学生の受講は認めない。


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