つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G113161

生 物 学 特 講 VI 〔精子の生物学〕     Topics in Biology VI 〔Biology of Spermatozoa〕

科目番号: G11 3161
単位数: 1単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1学期 集中
担当教員: 稲葉 一男


授業概要:
 精子は受精のために特殊化した細胞であり、生物の一生のなかで唯一個体を離れて重要な任務を果たす細胞である。そこには、洗練された運動装置である鞭毛、雄性の遺伝情報を小さく畳み込んだ精子頭部、卵と遭遇し合体 するために必要な先体部が存在し、受精を可能にしている。この魅力的な細胞の形成機構や機能に関する研究には、細胞の分化や運動、細胞シグナリングといった細胞生物学における重要なテーマが含まれる。本講義では、精子の分子構築、精巣における精子形成機構、軸糸の分子構築、分子モーターの構造、受精時に見られる精子の活性化機構、精子内のシグナル伝達について、最近の知見も含めながら解説する。

授業内容:
第1項:精子の構造とその形成機構
第2項:精子の分子構築
第3項:受精時の精子の挙動(運動、精子-卵相互作用)
第4項:最近のトピックス

前提科目・履修上の注意事項:


単位取得条件、成績評価基準:
成績評価は出席とレポート(講義のまとめと考察)による。

指定教科書: 特になし。

参考書・文献:
1)精子の生物学(東京大学出版会、毛利秀雄著)
2)図説生物科学講座3「発生生物学」(朝倉書店、浅島誠編)

オフィスアワー:
担当の教員は下田臨海実験センターに勤務するため、Emailか電話でコンタクトして下さい。
Email: inaba@kurofune.shimoda.tsukuba.ac.jp Phone: 0558-23-6357

備考(受講学生に望むこと):
講義の後にもう一度復習する。疑問をもつようにする。


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