つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G114303

生 態 学 臨 海 実 習     Laboratory and Field Studies in Marine Ecology

科目番号: G11 4303
単位数: 1.5 単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1学期 集中 [下田]
担当教員: 青木 優和


授業概要:
 伊豆下田の海岸をフィールドに、野外調査を中心とした実習を行う。沿岸 海域の動植物を対象として生態学の研究手法を学び、生物群集における各々の生物種の位置付けについて理解することを目的とする。潮の干満に洗われる潮間帯域は、2つの大きな生態系である陸地と海洋の接点であり、生物多様性がきわめて高い。また、潮下帯域の岩礁・藻場・砂泥底などには潮間帯域とは異なる生態学的特性を持つ生物群集が存在する。本実習では、岩礁潮間帯における生物群集の分布調査・海中の生物群集の観察・潮下帯域などに生息する特定の種についての個体群解析を行う。また、海況が良くて時間的な余裕のある場合には、自由なテーマ設定に基づく研究を行う。

授業内容:
(実習はグループ単位で行う)
第 1 日 センタ−集合/ガイダンス/調査準備
第 2 日 潮間帯岩礁域における野外調査/群集データ解析
第 3 日 データ解析/海中生物群集の観察
第 4 日 野外における特定種の採集調査/サンプルの処理とデータ解析
第 5 日 自由テーマ研究/研究発表会
第 6 日 実習のまとめ/清掃後解散

前提科目・履修上の注意事項:
・海況に左右されるため、実習の日程や内容を変更することがある。
・筑波キャンパスでのガイダンスを 6月上旬に行う(日時は掲示する)。
このガイダンスは、受講申請の確認の意味もあるので、欠席者の受講は原則として認めない。
受講辞退者が出た場合は欠員補充するので、補欠の学生もガイダンスに出席することを勧める。

単位取得条件、成績評価基準:
実習内容についてのレポ−トを中心に、実習における取り組み等も考慮して成績評価する。

指定教科書:
教科書は指定しない。実習開始時にテキストを配布する。

参考書・文献:
どれでも、予め読んでおくと、実習内容についての理解が深まります。
1)ホーキンス&ラファエリ 著「潮間帯の生態学(上・下)」文一総合出版s
2)新崎・堀越・菊池 著「海藻・ベントス」東海大学出版会
3)岩崎 著「貝のパラダイス〜磯の貝たちの行動と生態」東海大学出版会

オフィス・アワ−:
青木の海洋生態学研究室は下田センターにありますので、E-mail か電話で連絡して下さい。
電話:0558-22-6618 (ダイヤル・イン、留守電あり)
E-mail:m-aoki@kurofune.shimoda.tsukuba.ac.jp  
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/~seitai/p

備考(受講学生に望むこと):
海をフィールドとした実習なので、危険のないよう気持ちを引き締めて参加すること。集合時間厳守。せっかくの機会なので、いろいろな生物の生態をよく観察してほしい。実習中に疑問が生じたら、どんどん質問してほしい。


©2005 筑波大学生物学類