つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4 TJB2005G114613

生 態 学 野 外 実 習     Laboratory and Field Studies in Ecology〔Terrestrial〕

科目番号: G11 4613
単位数: 1.5単位
標準履修年次: 3年
実施学期 曜時限: 第1学期 集中 [長野県]
担当教員: 徳永 幸彦、大橋 一晴


授業概要:
 長野県入笠山のフィールドで、1)簡単な植物相および動物相の調査、2)生物間相互作用の調査、および3)動物および植物の存在量のセンサスを行う。フィールドとする入笠山には、亜高山帯特有の針葉樹林、混交林などの自然林が見られ、それに応じて特徴的な生物群集が成立している。ちょど実習の時期は、多くの種子植物の開花期にあたり、開花期における植物と昆虫の生物間相互作用を観察するのに適した格好のフィールドとなる。
本野外実習では、
(1)植生相観的に区別できる数種類の生育場所での種子植物相、チョウ相、ハナバチ相の調査
(2)ポイントコドラート法による植生調査、訪花頻度によるマルハナバチのセンサスとコロニーの探索および観察
(3)盛花期の数種類の植物に訪花する昆虫の観察とマルハナバチの訪花行動の観察などを行い、人為的な要因を含めた環境条件に規定される植物群集のありたかと、それに応じて成立する動物群集、その生成過程に大きな役割を果たす生物間相互作用、されにはその相互作用におきる適応的形質の役割などについて考察する。

授業内容:
第1日 生物相調査のためのトレーニング、花粉標本作り
第2日 相観で区別される数種類の生育場所の踏査による生物相調査
第3日 植生調査、マルハナバチのセンサス、訪花行動の観察
第4日 マルハナバチのコロニーの探索・観察
第5日 データの解析とまとめ

前提科目・履修上の注意事項:

単位取得条件、成績評価基準: 実習の最終日にレポートを提出

指定教科書: 専用テキストを配布

参考書・文献:
1)ハインリッヒ著 井上民二監訳 マルハナバチの経済学 文一総合出版社
2)鷲谷いづみ・鈴木和雄・加藤真・小野正人 マルハナバチ・ハンドブック 文一総合出版社

オフィスアワー:
不定期のため、e-mail(toque@biol.tsukuba.ac.jp)にてアポイントメントを取ること。
Off. 総合研究棟A棟411(tel. 4760), Lab. 総合研究棟A棟420or421(tel. 7491)

備考(受講学生に望むこと):


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