つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G210601G230301

植 物 制 御 学     Chemical Regulation of Plants

科目番号: G21 0601、G23 0301
単位数: 2 単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1・2学期 月曜日 2時限
担当教員: 松本 宏


第1学期(担当教員: 松本 宏)

授業概要:
 除草剤や生長調節剤、さらには植物の生産する各種生理活性物質や代謝中間体等を対象とし、植物における成長制御作用の発現機序について生理・生化学的に論述する。生理活性物質の性質、標的となる植物代謝系とそこでの作用様式、派生する二次的影響から作用の発現までのプロセスに重点を置いて解説し、それらの性質を明らかにすると共に、植物生理研究への利用についても言及する。また、生理活性物質に対する植物の対応の種間比較を通して種に特異的な性質を明らかにしながら、この面での植物の多様性についても述べる。

授業内容:
(1)講義の概要、雑草と作物
(2)各種生理活性物質の性質と化学構造、除草剤の作用機構と選択性
(3)光合成と阻害剤(その1)光化学系 II 近傍
(4)光合成と阻害剤(その2)光化学系 I近傍
(5)光合成と阻害剤(その3)C4植物・光呼吸と阻害剤
(6)窒素代謝と阻害剤
(7)アミノ酸生合成と阻害剤
(8)脂質生合成と阻害剤
(9)除草剤抵抗性植物の出現と抵抗性機構
(10)遺伝子組み換え作物の作出とその性質

前提科目・履修上の注意事項:
生化学概論および関連科目を履修していることが望ましい。

単位取得条件、成績評価基準:
各学期末の論述式試験を中心に、授業への出席および取り組み状況も加味して評価する。ただし、授業への出席が6割に満たない者は評価の対象としない。

指定教科書:
なし。各時間毎にハンドアウトを配付する。

参考書・文献:
1)R. C. Kirkwood ed., Target sites for herbicide action. (1991) Plenum Press
2)D. E. Hathway, Molecular mechanism of herbicide selectivity (1989) Oxford Univ. Press
3)M. Devine et al. ed., Physiology of herbicide action (1993) Prentice Hall
4) A. Cobb, Herbicides and plant physiology (1992) Chapman & Hall
5) E. L. Rice, アレロパシー (1991) 学会出版センター

オフィス・アワー:
月・金曜日  11:30〜12:15;  生物農林学系棟B122;  Tel. 6417  e-mail:hmatsu@biol.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):


第2学期(担当教員: 松本 宏)

授業概要:
 除草剤や生長調節剤、さらには植物の生産する各種生理活性物質や代謝中間体等を対象とし、植物における成長制御作用の発現機序について生理・生化学的に論述する。生理活性物質の性質、標的となる植物代謝系とそこでの作用様式、派生する二次的影響から作用の発現までのプロセスに重点を置いて解説し、それらの性質を明らかにすると共に、植物生理研究への利用についても言及する。また、生理活性物質に対する植物の対応の種間比較を通して種に特異的な性質を明らかにしながら、この面での植物の多様性についても述べる。

授業内容:
(1)細胞分裂と阻害剤
(2)オーキシンの作用発現とその撹乱剤
(3)活性酸素の種類と生体内での生成、光増感反応
(4)活性酸素傷害と防御
(5)クロロフィル生合成とその制御
(6)クロロフィル生合成阻害剤、速度調節剤
(7)色素生合成中間体の植物への作用
(8)カロチノイド生合成と阻害剤
(9)天然物起源除草剤と作用性
(10)アレロケミカルの性質とその利用

前提科目・履修上の注意事項:
生化学概論および関連科目を履修していることが望ましい。

単位取得条件、成績評価基準:
各学期末の論述式試験を中心に、授業への出席および取り組み状況も加味して評価する。総合評価は1学期の成績との平均とする。ただし、授業への出席が6割に満たない者は評価の対象としない。

指定教科書:
なし。各時間毎にハンドアウトを配付する。

参考書・文献:1学期に同じ

オフィス・アワー:
月・金曜日 11:30〜12:15; 生物農林学系棟B122; Tel. 6417 e-mail:hmatsu@biol.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):


©2005 筑波大学生物学類