つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4 TJB2005G300601

細 胞 学 I     Cell Biology I

科目番号: G30 0601  
単位数: 2単位
標準履修年次:  2・3年
実施学期 曜時限: 第1・2学期 木曜日 2時限
担当教員: 沼田  治、吉村 建二郎


第1学期(担当教員: 吉村 建二郎)

授業概要:
 細胞の様々な生命活動や機能は細胞小器官や細胞骨格を構築する分子のダイナミックな機能に依存しており、それらが最近の分子生物学や細胞生物学の発展によって解明されつつある。本講義では、まず、筋収縮、細胞質分裂、核分裂、繊毛・鞭毛運動、細胞内物質輸送などのダイナミックな活動に関係する細胞骨格とモーター蛋白質の解説をする。次に、細胞が外界からの信号をどのように細胞内で処理するかを説明する。

授業内容: 
(1) 細胞骨格の構造 (吉村)
(2) 細胞骨格の力学特性 (吉村)
(3) 細胞骨格タンパクの重合 (吉村)
(4) 細胞骨格タンパクの重合を用いた運動、重合の調節因子 (吉村)
(5) モータータンパクの種類と構造 (吉村)
(6) モータータンパクのATPase活性と滑り運動 (吉村)
(7) モータータンパクの力発生 (吉村)
(8) 細胞間情報伝達 (吉村)
(9) 細胞内情報伝達(リセプターとセカンドメッセンジャー) (吉村)
(10) 細胞内情報伝達(リセプターとリン酸化) (吉村)

前提科目・履修上の注意事項:

単位取得条件、成績評価基準: 学期末に行う試験で60点以上とること。

指定教科書:

参考書・文献:
1)「細胞の分子生物学」第4版(Albertsら著、中村、松原監訳)、ニュートンプレス
2)「細胞のかたちと運動」(シリーズ・ニューバイオフィジックス)(宝谷 紘一、神谷 律編)共立出版
3)「細胞骨格と細胞運動―その制御のメカニズム」(竹縄忠臣編)シュプリンガー・フェアラーク

オフィス・アワー:

備考(受講学生に望むこと):


第2学期(担当教員: 沼田  治)

授業概要:
細胞は生物体の基本単位であり、細胞の機能の理解は生命科学の中心課題の一つになっている。本講義(第2学期)では核の構造と機能、細胞分裂と細胞周期に焦点を絞り、細胞の機能と構造の関係について蛋白質を中心に解説する。

授業内容:
(1) 核の構造と機能:染色体の構造
(2) 核の構造と機能:核膜と仁
(3) 核分裂:紡錘体形成
(4) 核分裂:染色体運動
(5) 細胞質分裂:分裂面の決定
(6) 細胞質分裂:収縮環の形成
(7) 細胞周期:初期胚の細胞周期
(8) 細胞周期:体細胞の細胞周期
(9) 細胞周期:細胞周期を制御する蛋白質
(10) 細胞周期:調節機構
(11) 期末試験

前提科目・履修上の注意事項: 「細胞学概論」を事前に履修することが望ましい。

単位取得条件、成績評価基準: 出席状況と期末試験の成績により評価する。

指定教科書: 特になし。ただし、毎時間独自に作成するプリント資料を配布。

参考書・文献: 
1) 「細胞の分子生物学, 第3版」(中村, 松原監修), 教育社 
2) 「分子細胞生物学、第2版」(野田、丸山他訳)、東京化学同人 
3) "The Cell", Geoffrey M. Cooper, ASM Press, Washington, D.C.

オフィス・アワー:  
沼田:月、火、木曜日の午後、生物農林学系棟  B-404(Tel.6648) numata@sakura.cc.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):


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