つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G306711

植 物 生 理 学 概 論     Introduction to Plant Physiology

科目番号: G30 6711  
単位数: 1単位
標準履修年次: 1年
実施学期 曜時限: 第1学期 木曜日 3時限
担当教員: 鎌田 博、白岩 善博


授業概要
 本科目では、植物が示すさまざまな反応を理解する上で必要な基本的な思考方法を中心に、植物の多様な生理反応・代謝反応を理解するために必要な基礎知識を解説する。また、このような各種の生理・代謝反応を制御する機構についても、その制御因子や制御遺伝子を中心に解説する。さらに、このような植物の生理・代謝反応を研究するために必要な植物分子生物学・生化学の基礎的な研究方法とそこから導き出された考え方についてもあわせて解説する。

授業内容
(1)植物生理学における基本的な思考方法 (鎌田)
(2)植物における外部刺激の受容と伝達 (鎌田)
(3)植物ホルモンの種類と作用 (鎌田)
(4)植物における生理反応 T.植物細胞と細胞壁 (鎌田)
(5)植物における生理反応 U.受精と胚発生 (鎌田)
(6)植物における生理反応 V.形態形成 (鎌田)
(7)植物における代謝反応 T.光エネルギー変換メカニズム (白岩)
(8)植物における代謝反応 U.光合成炭素代謝メカニズム (白岩)
(9)植物における代謝反応 V.生育環境と代謝調節 (白岩)
(10)植物遺伝子の構造と発現調節機構 (鎌田)

前提科目・履修上の注意事項
 高等学校で「生物」を履修してこなかった学生は、高等学校教科書またはそれと同程度の内容を含む本を各自で勉強しておくこと。他学類生は、他学類向けの「生物学」の事前履修が必要です。

単位取得条件、成績評価基準
 学期末に行う論述試験の成績を中心に、出席状況、授業における取り組み等も考慮して、A〜Dの4段階で評価する。論述試験においては、課題に対する基礎的な知識と理解を十分に踏まえた上で、課題の内容が自分の頭で良く検討されており、その構成や内容が論理的な解答を高く評価する。

指定教科書: 特に無い。

参考書・文献
1)植物生理学入門(スタイルズ・コッキング著、倉石・西成訳)東京大学出版会
2)植物的生命像(古谷雅樹著)講談社ブルーバックス
3)植物生理学入門(三訂版)(桜井、柴岡、芦原、高橋共著)培風館

オフィスアワー
鎌田 博:金曜日 18〜19時;遺伝子実験センター4階教官研究室:Tel 029-853-4674 E-mail hkamada@sakura.cc.tsukuba.ac.jp
白岩 善博:月曜日 17〜18時;生物農林学系棟F501:Tel 029-853-4668 E-mail emilhux@biol.tsukuba.ac.jp

備考(受講生に望むこと): 基礎知識を学ぶと同時に、論理的思考方法を身につけて欲しい。


©2005 筑波大学生物学類