1. Cryptomonas(?) sp.; 2. Cryptomonas sp.; 3. Cryptomonas sp.; 4. Cryptomonas paramecium (= Chilomonas paramecium). 土浦港 (2006.10.30). Scale bars = 10 µm.
クリプチスタ クリプト植物門 クリプト藻綱 クリプトモナス目 クリプトモナス科
クリプトモナス属
Cryptomonas Ehrenberg 1832
Type species: Cryptomonas ovata Ehrenberg, 1832
Synonyms: Chilomonas Ehrenberg 1838, Campylomonas Hill 1991

ふつう米粒型の細胞で、細胞亜頂端から2本の亜等長、不等運動性の鞭毛が生じている。鞭毛基部左側から細胞後方へ 陥入部がのびている。ふつう2個の葉緑体をもち、細胞の左右に位置している。葉緑体は褐色を呈し、主要光合成補助色素としてフィコエリスリン(Cr-PE 566)をもつ。各葉緑体には0〜数個のピレノイドがある。いくつかの種では、色素体が光合成能を欠いた白色体になっている(e.g. Cryptomonas paramecium, Fig. 4)。陥入部に沿って多数のエジェクトソームが存在する。

2分裂によって増殖する。ときに鞭毛を失い、数細胞が寒天質に包まれたパルメラ状群体を形成することがある。またいくつかの種ではシスト形成が知られている。シスト形成には有性生殖(同型配偶子接合)が関与するとの報告もある。

すべて淡水域に生息し、ふつうプランクトンとして生活している。

参考文献 References