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棘皮動物幼生の進化
〜骨片の獲得と収斂進化〜


 棘皮動物はウニ、ヒトデ、ナマコなどを含むグループです。棘皮動物は 左右相称の プランクトン幼生期を経て、五放射相称の成体になります。 棘皮動物の幼生の形態に は大きく分けてオーリクラリア型と、それから 派生したと考えられるプルテウス型の 二つに分けられます。私達は、プルテウス型の幼生形態がどのような遺伝的な変化によって 生じたのかを研究しています。



研究テーマ@:骨片獲得のメカニズムを探る
 プルテウス幼生は幼生期に骨片を持っています。私達は幼生骨片を作らないヒトデやナマコと、 骨片を作るウニやクモヒトデの遺伝子の働きを比較して、その獲得メカニズムを研究しています。


研究テーマA:骨片伸長のメカニズムを探る
 プルテウス幼生は骨片に支持された長い腕を持ちます。腕の伸長と骨片の伸長が関わりを持つように なった機構を明らかにし、プルテウス形態の進化を探っています。


プルテウス型の収斂進化

プルテウス型の幼生はウニとクモヒトデの仲間に見られますが、 これらのグループはそれぞれ独立にこのような幼生形態を獲得したと考えられています。したがって、 生き物の進化の過程で複数回起こりうるような、発生機構の単純な変化によって、プルテウス形態の ような劇的な形の変化が生じたのではないかと考えられます。このような事例は、動物のかたちづくりの 進化の仕組みを探る一つの手掛かりになるかもしれません。