[ストラメノパイル] [黄色植物] [褐藻綱] [黄緑色藻綱] [黄金色藻綱] [珪藻綱] [ラフィド藻綱] [真眼点藻綱] [ディクティオカ藻綱] [ペラゴ藻綱] [パルマ藻類] [葉緑体をもたないストラメノパイル] [卵菌類] [サカゲツボカビ類] [ラビリンチュラ類] [ビコソエカ類]




海産の微生物のひとつである。

紡錘形の細胞をもち,滑走運動を行うLabyrynthulaやツボカビのような遊走子嚢をもつThlaustocytriumなどの生物からなる。そのアメーバ状の形態からnet slime moldsともよばれる。従来粘菌や菌類の仲間として扱われることが多かった。しかし,細胞のミトコンドリアが管状クリステをもつこと,また遊泳細胞の鞭毛が管状マスチゴネマをもつことから,現在では遊泳細胞の形態からストラメノパイルの一員として広く認められるようになった。卵菌とともに「偽の菌類」のひとつである。

細胞はネット状の細胞質の中に収まるが,このネット構造はectoplasmic networkとよばれ,細胞外に存在する細胞質である。細胞本体との連絡はsagenogen (=sagenogenetosome)を通じて行われているらしい。

細胞の表面は鱗片に被われる。この鱗片はゴルジ体に由来する。

ラビリンテュラ科
Labyrinthulaceae
栄養細胞はectoplasmic network 内を滑走する紡錘形の細胞で,分裂によって増殖する。Labyrynthula属1属8種からなる。
ヤブレツボカビ科
Thraustochytriaceae
ectoplasmic networkでできた仮根をもつ遊走子嚢の内部に遊走子嚢を形成して増殖する。
Labyrynthula, Schizocytrium, Ulkenia, Labyrynthuloidesなど7属約30種からなる。