|
タモロコ(Gnathopogon elongatus elongatus )
|
 |
コイ科モロコ亜科タモロコ属
全長10cm
形態
体はやや太い紡錘形で、背面と腹面が丸みを帯びてずんぐりしている。
吻は丸く、口は吻端の下方にある。一対の口ひげを持つ。
体側中央に1本の黒い縦条が、側線より下の体側には2〜3本の縞模様がそれぞれ走る。
成熟した成魚では、極めて微細な追星が頭部を中心に現れるが、婚姻色はあまり目立たない。
生活
川の中・下流域や細流、湖沼、池などの淀んだ水域の中層や底層を主な生息場所とする。
動物食にかたよった雑食性で、ユスリカ幼虫、イトミミズ、水草などの他、ヨシノボリ類の幼魚をも食う。湖沼ではミジンコやケンミジンコなどのプランクトン動物を好んで食う。餌は吸引摂餌によって口腔に吸い込まれる。
|
|
ムギツク(Pungtungia herzi ) |
 |
コイ科ヒガイ亜科ムギツク属
全長15cm
形態
生活
|
|
モツゴ(Pseudorasbora parva ) |
 |
コイ科ヒガイ亜科モツゴ属
全長8cm
形態
口は吻端にあり受け口で、いわゆるおちょぼ口である。ひげは無い。
側線は完全で体側の中央を縦走し、これに沿うように、吻端から尾びれ基部にいたるまで、黒い縦条が見られる。
産卵期のオスでは、全身が著しく黒くなり黒い縦条が消失する。口の周辺部に追星が見られる。
生活
湖や池沼、それに続く細流や、さらに下流域に生息し、泥低の淀みに多い。汚水や環境の変化にも強く、コンクリート護岸の施されている河や下水の流入する都市部の川などでも見ることができる。
雑食性で、底生動物や付着藻類などを食い、成魚は主にユスリカの幼虫をとっている。
|
|
カマツカ(Pseudogobio esocinus esocinus ) |
 |
コイ科カマツカ亜科カマツカ属
全長20cm
形態
体は細長く、前部が縦扁し後部が側扁する。吻は長くとがる。
一対の口ひげを持ち、唇には多数の乳頭突起が密生している。
肛門は腹びれのやや前方に位置し、日本産コイ科魚類の中では最も前方にある。
生活
川の中・下流域や湖の沿岸と、これらに連絡する灌漑用水路に生息する。
砂底ないし砂礫底の所に多く、少しずつ前進しては、吻を突出させて砂とともに餌を吸い取る。
主に底生動物をとる雑食性で、幼魚は藻類も食う。
驚くと砂に潜り、目だけ出して身をひそめる。
|
|
ニゴイ(Hemibarbus labeo barbus ) |
 |
コイ科カマツカ亜科ニゴイ属
全長50cm
形態
体は細長く、体高が低い。
吻が長いため一見キツネ顔に見える。口は吻端の下方に開き、一対の短い口ひげを持つ。
生活
大きな川の中・下流域から汽水域まで、また湖にも生息する。流れの緩やかな水域の底層部、特に砂底に多い。コイ科としては耐塩性がやや強く、汚濁や富栄養化にも強い。雑食性で、水棲昆虫や付着藻類、小魚等を食う。
ニゴイは「似鯉」の意であるが、体形等が違うので、鯉と用意に判別できる。
日本固有の亜種。
|
|
スゴモロコ(Squalidus chankaensis biwae ) |
 |
コイ科カマツカ亜科スゴモロコ属
全長12cm
形態
体高と尾柄高が小さくスマートな体形をし、目は大きい。
口は低い位置にあり口裂が大きく、口ひげは長く瞳の径に等しいかそれ以上であるなど、全般に吸引摂餌に適する。
生活
琵琶湖の水深10m前後の砂底や泥砂底の底近くを群泳する。冬にはさらに深いところに移動する。雑食性で、水生昆虫、ヨコエビ、小型巻貝、浮遊動物などを食う。
東アジアに生息するS.chankaensisの琵琶湖固有亜種。関東平野に移殖されている。
|