つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2004) 3, 48-49   (C)2004 筑波大学生物学類

遺 伝 情 報 学 I     Genetic Information I

科目番号: G21 0111  
単位数: 2単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1・2学期 火曜日 1時限
担当教官: 田仲 可昌  


第1学期(担当教官: 田仲 可昌)

授業概要:
 「遺伝学概論」の講義で学んだことを基礎にして、主としてブラウン著の「分子遺伝学・第3版」を中心に、生物の遺伝情報系の基本的な内容について解説する。まず、遺伝子について復習したのち、セントラル・ドグマを中心に、その系に関与する分子やその機構について、また、様々な突然変異や組換えが引き起こす遺伝情報の可変性を通して生物の進化が可能になった点を解説する。

授業内容:
(1)遺伝子と生物学的情報
(2)RNA分子の構造と機能(1)
(3)RNA分子の構造と機能(2)
(4)RNA分子の構造と機能(3)
(5)転写(1)
(6)転写(2)
(7)翻訳(1)
(8)翻訳(2)
(9)突然変異と組換え(1)
(10)突然変異と組換え(2)

前提科目・履修上の注意事項: 遺伝学概論(1年次)を修得すること。

単位取得条件、成績評価基準:
7回以上出席のこと。毎回小テストを行う。また、2ー3回リポートを課して、総合的に評価する。

指定教科書:
分子遺伝学 第3版(1998)ブラウン著 (西郷 監訳 東京化学同人)

参考書・文献: 
1)遺伝子と遺伝の情報 I (1989) 松原謙一編 岩波書店
2)遺伝子と遺伝の情報 II (1989) 松原謙一編 岩波書店
3)ゲノム (2000) 村松正實 監訳 メディカルサイエンスインテーナショナル
4)ゲノムサイエンス(1997)蛋白質核酸酵素 42巻17号
5)RNA研究の最前線(2000) 志村・渡辺共編 シュプリンガー・フェアラーク東京
6)生化学辞典(第3版)(1998) 東京化学同人

オフィスアワー:
水曜日 18時から19時まで; 生物農林学系棟B312 (Tel 4666) E-mail:ytanaka@sakura.cc.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):
授業に望む態度が消極的すぎる。分からない点を質問する時間を多くつくりたい。


第2学期(担当教官: 田仲 可昌)

授業概要:
 現在、生命科学の分野で最も活発に研究が行われている遺伝情報の発現の制御様式についてふれるが、この様式はまことに多様かつ個別的な面がある上に、他の授業で詳解されると思われるので、ここでは基本的な面についてのみ述べる。また、真核生物のゲノム構成や核外遺伝子の特徴とその意味について説明する。また、最近のゲノム生物学の状況についてその意味と重要性、また遺伝情報学からみた21世紀の生物学を解説する。最後に、遺伝情報系を研究するための基本的な方法について解説する。

授業内容:
(1)遺伝子の発現調節(1)
(2)遺伝子の発現調節(2)
(3)真核生物のゲノム(1)
(4)真核生物のゲノム(2)
(5)核外遺伝情報系 ミトコンドリア・クロロプラスト
(6)完全ゲノム配列の決定(1)
(7)完全ゲノム配列の決定(2)
(8)遺伝子の解析方法(1)
(9)遺伝子の解析方法(2)
(10)遺伝情報学Iのまとめ

前提科目・履修上の注意事項: 遺伝学概論(1年次)を修得すること

単位取得条件、成績評価基準:
7回以上出席のこと。毎回小テストを行う。また、2ー3回リポートを課して、総合的に評価する。

指定教科書:
分子遺伝学 第3版(1998)ブラウン著 (西郷 監訳 東京化学同人)

参考書・文献:
1)遺伝子と遺伝の情報 I (1989) 松原謙一編 岩波書店
2)遺伝子と遺伝の情報 II (1989) 松原謙一編 岩波書店
3)ゲノム (2000) 村松正實 監訳 メディカルサイエンスインテーナショナル
4)ゲノムサイエンス(1997)蛋白質核酸酵素 42巻17号
5)RNA研究の最前線 (2000) 志村・渡辺共編 シュプリンガー・フェアラーク東京
6)生化学辞典(第3版)(1998) 東京化学同人

オフィスアワー:
水曜日 18時から19時まで; 生物農林学系棟B312 (Tel 4666) E-mail:ytanaka@sakura.cc.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):
授業に望む態度が消極的すぎる。分からない点を質問する時間を多くつくりたい。