つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4 TJB2005G110711
動 物 生 態 学 I Animal Ecology I
科目番号: G11 0711 単位数: 2単位 標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1・2学期 火曜日 1時限
担当教員: 藤井 宏一
第1学期(担当教員: 藤井 宏一)
授業概要:
地球上には様々な生物が存在するが、今日我々が目にする生物の姿は、長い年月の間の自然選択を受けた結果の産物であると考えられる。即ち、今日我々が目にする生物の生態は、進化の産物として考えなければならない。それでは、どのような自然選択が働き、その結果としてどのような生物が生き延びてきたのだろうか。生物の進化の原動力は、ダーウィンによって提唱された、適者生存の原理である。それでは適者生存とは何であろうか。本講義では、前述の疑問を、最適戦略という観点から見ることによって生物の生態を統一的に理解しようとする。1学期には主に生物の集団(社会)構造、行動を最適戦略の観点から説明する。2学期には生物集団の分布、個体数の変動、生物群集の構造などについて、最適戦略の立場から説明をする。
授業内容:
(1)生態学で何を説明しようとするのか。
(2)動物の社会とはなにか。
(3)カースト制、利他行動はなぜ進化したか。
(4)なぜ蜂や蟻で社会性がよく見られるのか。
(5)集団での性比はどのようにして決定されるか。
(6)なぜ多くの親は子供を保護するのか。
(7)なぜヘルパーが進化したのか。
(8)親と子は仲よく生活できるのか。
(9)ナワバリは何のためにあるのか。
(10)最適戦略(まとめ)
前提科目・履修上の注意事項:生態学概論
単位取得要件、成績評価基準:
毎回のミニクイズ、各学期末の課題についてのレポートを考慮して、A〜Dの4段階評価をする。
指定教科書: なし
参考書・文献:
1)はじめてのえころじい(藤井編著)裳華房
2)行動生態学(クレブス、ディビス著)蒼樹書房
3)進化生物学(フツイマ著)蒼樹書房
4)動物の社会(伊藤著)東海大学出版会
オフィス・アワー:
火曜日 10時から 11時まで;場所 総合研究棟A410
e-mail address fujiiko@sakura.cc.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):
第2学期(担当教員: 藤井 宏一)
授業概要: 1学期に同じ。
授業内容: (1)個体群とは。1種個体群の個体数変動。 (2)種内競争とその結果。 (3)密度効果とは。 (4)1種個体群の個体数変動の数学的モデル。 (5)2種個体群の個体数変動。 (6)種間競争とは。 (7)種間競争の実例。 (8)捕食−被食の関係。 (9)群集構造と生物相互作用。 (10)動物個体群・群集の動態(まとめ)
前提科目・履修上の注意事項: 生態学概論
単位取得要件、成績評価基準: 毎回のミニクイズ、各学期末の課題についてのレポートを考慮して、A〜Dの4段階評価をする。
指定教科書:なし
参考書・文献:
1)はじめてのえころじい(藤井編著)裳華房 2)動物生態学(伊藤他著)蒼樹書房
オフィス・アワー:
火曜日 10時から 11時まで; 場所 総合研究棟A410
e-mailaddress fujiiko@sakura.cc.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):
©2005 筑波大学生物学類 |