つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4: TJB2005G210511
細 胞 シ ス テ ム 学 I System in Cell I
科目番号: G21 0511 単位数: 2単位 標準履修年次: 2・3年 実施学期 曜時限: 第1・2学期 水曜日 3時限 担当教員: 高橋 三保子、坂本 和一
第1学期(担当教員: 高橋 三保子)
授業概要: 細胞は生物体を構成する基本単位であると同時にそれ自体が統合されたシステムからなり、構成要素であるオルガネラはあるべき場所を占めながら、それぞれの機能を発現している。細胞内でみられる動的側面を中心に具体的事例を紹介しながら、主に細胞機能発現とオルガネラとの相互関係を通して、細胞の統合されたシステムを考察する。
授業内容: (1) 細胞システムの構成要素としてのオルガネラ (2) オルガネラの由来と相互関係 (3) 核とオルガネラの遺伝子の相互関係 (4) オルガネラ及び分子の局在 (5) 核の行動・染色体の行動 (6) 遺伝子の発現量の調節 (7) 細胞のホメオスタシス イオン環境の維持 (8) 細胞のホメオスタシス 環境変動と対応機構 (9) 膜電位制御に関係する遺伝子システム (10)
細胞のリズムを制御するシステム
前提科目・履修上の注意事項: 特になし
単位取得条件、成績評価基準: 出席状況と時々行う小試験及び学期末の論
述試験を総合して評価する。
指定教科書: 使用しない
参考書・文献: 細胞の分子生物学(第3版)教育社
オフィス・アワー: 月曜 午後、生農
B613 (電話6668) メールアドレス:mihoko@biol.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):
第2学期(担当教員: 坂本 和一)
授業概要: 生体が正常な形態的・機能的な定常状態を保つためには、個々の細胞レベルで様々な外界の変化に迅速に対応し、細胞の分化や増殖の制御を微妙に調節する必要がある。そのためには、外的情報を細胞膜や細胞質を経て核内に正確に伝達し、それに応じて遺伝子の発現を巧妙に調節し、さらにその遺伝子産物が細胞状態の変化を促すという一連のシグナル経路が成立していなければならない。本講義では主に動物細胞を対象に、膜レセプターを介した細胞内シグナル伝達機構や種々の転写ファクターによる遺伝子の転写調節機構などに関する最近の知見を分子生物学的視点から分かりやすく解説する。
授業内容:
(1) 遺伝子と細胞:個性的な細胞達 (2) 遺伝子の構造:ゲノムの不思議 (3) 遺伝子の発現制御:選ばれし遺伝子
(4) 遺伝子の発現制御:遺伝子の目覚め
(5) 遺伝子の発現制御:変わり身の早いRNA (6) 細胞内シグナル伝達経路:受容体の持つ巧妙なる技
(7) 細胞内シグナル伝達経路:かしこい二次メッセンジャー達
(8) 細胞内シグナル伝達経路:伝達異常とさまざまな病気 (9) 細胞間シグナル伝達:おしゃべりな細胞達 (10)
細胞の変化とシグナル伝達:生と死の狭間で
前提科目・履修上の注意事項:特にない。
単位取得条件、成績評価基準: 授業出席状況と学期末の論述試験から総合的に判断する。
指定教科書:特にない。
参考書・文献:
1)細胞の分子生物学(ワトソン他著)教育社
2)遺伝子の分子生物学(ワトソン他著)トッパン
オフィスアワー: 随時 ;生物農林学系棟 B615
; Tel 4676
e-mail; sakamoto@biol.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):特にない。
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