つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4 TJB2005G220401
寄 生 生 物 学 Biology of Parasites
科目番号: G22 0401
単位数: 1 単位 標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第1学期 月曜日 2時限
担当教員: 大前 比呂思
授業概要: 寄生原虫・蠕虫などの寄生体と宿主との間の宿主─寄生体関係を二重の生物学としてとらえ,主要な人体寄生虫(マラリア原虫・トリパノソーマ・赤痢アメーバ・トキソプラズマ・住血吸虫・肺吸虫・肝吸虫・広節裂頭条虫・有鉤条虫・多包条虫・糸状虫・蛔虫・鉤虫・アニサキス・顎口虫など)の生活環における感染と宿主特異性,病害性,免疫応答について、最新のトピックスも含めて学ぶ。さらに寄生現象における媒介動物の生物学的意義については,人類生態学的な見地からも学ぶ.
授業内容: (1) 序論:二重の生物学
宿主-寄生体関係 (2) 原虫類の生物学−1 赤痢アメーバ, トリパノゾーマ など (3) 原虫類の生物学−2 マラリア, トキソプラズマ
など (4) 線虫類の生物学−1 蛔虫, 鉤虫, 糞線虫, 蟯虫 など (5) 線虫類の生物学−2
幼虫移行症, イカモノ食い (6) 吸虫類の生物学 住血吸虫, 肝吸虫, 肺吸虫 (7) 条虫類の生物学
裂頭条虫, 有鉤条虫, 無鉤条虫, 包虫症 (8) 寄生生物学の最近のトピックス エフェクター機構と免疫回避 (9) 疾病媒介動物の生物学 ダニ, 人獣共通感染症 (10)人類生態学からみた感染生物学 環境変化と寄生生物,
ベクター
前提科目・履修上の注意事項: 前提科目はないが、授業を理解する為には生物学の基礎的知識を必要とする。
単位取得条件,成績評価基準: 講議の最後に簡単な試験を行う。
指定教科書: 特に定めない。必要に応じて、プリントを配布する。
参考書・文献: 1)図説人体寄生虫学
(吉田幸雄著) ,南山堂,1996. 2)NEW 寄生虫病学 (小島荘明編) ,南江堂,1993. 3)Parasite-Host
Associations, Coexistence or Conflict? (C. A. Toft et al. 編) ,Oxford Science
Publications,1993.
オフィス・アワー: 火曜日 17:00 - 18:00, 随時
(但し,予め電話やメールで連絡すること. ) 場所:医学系学系棟 4B748室【Phone & Fax: 53-3464 】
e-mail
h-ohmae@md.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):
©2005 筑波大学生物学類 |