つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2005) 4 TJB2005G301201
有 機 化 学 Organic Chemistry
科目番号: G30 1201 単位数: 2単位 標準履修年次
: 1年 実施学期 曜日限: 第2学期 水曜日 2時限、第3学期 火曜日 2時限 担当教員: 鈴木 隆久、田中 俊之
第2学期(担当教員: 鈴木 隆久)
授業概要: 生物学の分野は広大であるが、その中の生化学ないし有機化学的手法で研究する分野では有機化学の知識は大いに有用である。またこの分野に限らず有機化学の基礎的な知識は必要である。有機化学は炭素の化学に他ならず、生命は全て有機化合物によりできており、生命現象も基本的に有機化学反応で成立していると言って良い。有機化学の全範囲を短い本講義だけで網羅することは不可能であるが、なるべく生命現象と関連ずけて講義するつもりである。
授業内容:
(1)有機化学は炭素の化学。構造と結合 (2)炭化水素(アルカン) 最も安定な昆虫の体表成分 (3)炭化水素(アルケン) (4)
炭化水素(アルキン、ポリエン) (5) ベンゼンの構造と芳香族化合物 (6) 芳香族化合物 (7) 立体化学(光学異性) (8)
有機ハロゲン化合物 (9) アルコールとフェノール カイコガの♀はアルコールの一種を分泌して♂を誘引(性フェロモン)
(10)エーテルとエポキシド
前提科目・履修上の注意事項:
単位取得条件、成績評価基準: 出席状況を考慮し、期末試験を総合して評価する。
指定教科書: マクマリー有機化学概説(第5版、John
McMurry著、伊藤・児玉訳)、東京化学同人
参考書・文献: ケアリ 有機化学 上・中・下(F.A.
Carey著、大垣和一郎他訳)、東京化学同人
オフィス・アワー: 火曜及び木曜日 15時から18時まで; 場所 生農棟
B114 e-mail address: tksuzuki@agbi.tsukuba.ac.jp (Tel
6629)
備考(受講学生に望むこと): 毎回、問題を出し、次回に解答を示すので、必ず自分で問題を解くこと。毎年、試験の成績が悪く、単位を落とす学生がかなり出るので、疑問な点は、授業中又は終了後、積極的に質問したり、オフィスに来ることを希望する。
第3学期(担当教員: 田中 俊之)
授業概要: カルボニル化合物は、有機化合物の反応性の中核となる化合物で、その高い反応性のために、これらを原料にして更に様々な化合物が合成される。また、カルボニル縮合反応は、生体内においても様々な分子の生合成に利用される。第3学期は、カルボニル化合物を中心に、アルデヒドとケトン、カルボン酸とその誘導体及びアミンについて講義する。
授業内容: (1)命名法 (2)アルデヒドとケトン (3)アルデヒドとケトン:求核付加反応 (4)カルボン酸 (5)カルボン酸誘導体:酸ハロゲン化物、酸無水物、アミド (6)カルボン酸誘導体:エステル (7)カルボニル化合物の縮合反応 (8)アミン (9)アミン:ジアゾ化反応 (10)まとめ
前提科目・履修上の注意:
単位取得条件、成績評価基準:
学期末の試験と出席状況から評価する。但し、授業への出席率が6割に満たないものは、評価の対象としない。総合評価は、第2、3学期の成績を合わせ判断する。
指定教科書:
マクマリー「有機化学概説」第5版( J. McMurry著、伊東 椒・児玉三明訳)東京化学同人
参考書・文献:
ハート「基礎有機化学」三訂版(H. Hart・L. E. Craine・D. J. Hart著、秋葉欣哉・奥 彬訳)培風館
オフィス・アワー: 月曜及び木曜日 13時から15時まで; 場所 総合研究棟A707 e-mail
address:ttanaka@tara.tsukuba.ac.jp Tel 6889 (事前に連絡して下さい)
備考(受講学生に望むこと):
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