つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2006) 5: TJB2006G000503

物 理 学 実 験     Physics Laboratory

科目番号: G00 0503
単位数: 1.5 単位
標準履修年次: 1年
実施学期 曜時限: 第2学期 月曜日 4,5,6時限
担当教員: 原 和彦、中嶋 洋輔、長友 傑、冨木 慎一


第2学期(担当教員: 原 和彦、中嶋 洋輔、長友 傑、冨木 慎一)

授業概要:
 物理学は近代実証科学のひとつであり、理論的仮説と実験的検証を繰り返すことで、自然を記述する概念の理解を深めてきた。これは自然科学全般に共通な手法であるが、特に物理学実験は、基礎的な概念と実験結果を結びつけることが比較的容易であり、この手法を体験するのに適している。物理学実験を通して、生物学および自然科学に共通して不可欠な、「現象を適切に観測・測定し、結果を適正に取り扱い、客観的な結論を得る、およびその過程を報告する」技能を習得することを目標とする。

授業内容:
 第1回にガイダンスとデータ処理等の実習を行う(定規を持参のこと)。 第2―9回は8つの班に分れて以下のテーマについて実験を行う。詳しい日程等はガイダンス時に示す。

第1回 ガイダンスとデータ処理等の実習
第2回 エレクトロニクス(第1回): オシロスコープの動作原理と使用法。
第3回 エレクトロニクス(第2回): RC回路の過渡特性、周波数特性の測定。微分方程式との比較。
第4回 音波:気柱共鳴法により音速を測定。音速の圧縮率や分子運動自由度への依存性を理解。
第5回 重力加速度:ボルダの振子を用いて、重力加速度を測定。不確かさの伝播と測定技術。
第6回 熱起電力:熱→電気変換現象として、異種金属対に発生する起電力を測定。
第7回 等電位線:定常電流の作る電場を測定。ガウスの法則、境界条件を理解する。
第8回 論理回路:スイッチやリレーにより論理回路(AND, OR, NOT, XOR等)を組む。
第9回 偏光と反射:偏光したレーザー光の反射率を測定し、光の偏光を理解する
第10回

前提科目・履修上の注意事項:
各テーマは異なる教員が担当する。実験終了時に教官に実験ノートのチェックを受ける。レポートを次回の実験前に担当教員に提出すること。最終回の実験のレポートは、第2学務に提出すること。

単位取得条件、成績評価基準:
レポート、出席、実験に対する取り組みを総合的に判断する。実験を行い、レポートを提出して初めて評価の対象となる。
レポートは、他人(例えば、同じ学類の同級生で本実験を履修していない者)が読んだ際に、「どのような実験が行なわれ、いかなる結果が得られ、どう解釈されたのか、などの点が客観的に理解できること」を目標にする。

指定教科書: 第1回目にテキストを配布する。

参考書・文献:  テキスト内に記載されている。

オフィスアワー:
各テーマに関することはそれぞれの教官に聞くこと。
その他は、 原まで (自然系学系棟 B219、内線4253、hara@hep.px.tsukuba.ac.jp)

備考(受講学生に望むこと):
講義「物理学」を合わせて履修することを勧める。
この授業を履修する学生は、早めに(9月まで待つことなく、4月に)履修登録を行なってください。
授業の準備のため履修者の概数を知る必要があります。


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