つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2006) 5 TJB2006G306311

遺 伝 学 概 論     Introduction to Genetics

科目番号: G30 6311  
単位数: 1単位
標準履修年次: 1年
実施学期 曜時限: 第1学期 木曜日 4時限
担当教員: 小熊 讓、漆原 秀子


授業概要
 前半は、遺伝学の重要性、遺伝の法則を発見したメンデル、およびメンデルのとった実験の進め方について、また、メンデルの法則に細胞学的基礎を与えた染色体と遺伝の関係について述べる。
 後半では、メンデルが推定した遺伝子の化学的基礎と遺伝子の複製、遺伝のメカニズムについて述べる。ワトソン・クリックが提唱したDNAの2重らせん構造が遺伝子の機能、形質の発現の機構をいかに説明することができたか。さらに形質とは何か、DNA分子の半保存的、不連続的複製、2重らせんの解離の仕方、また、突然変異がどのようにして生ずるか。DNA複製において、突然変異を生ずるような複製ミスがなかなか生じないのはなぜかなどについて学ぶ。また、遺伝子が形質を支配するためのしくみについて学ぶ。

授業内容
(1)現代生物科学における遺伝学
(2)メンデル遺伝学
(3)染色体と遺伝 1
(4)染色体と遺伝 2
(5)遺伝情報の成り立ち
(6)ゲノムの複製(1)
(7)ゲノムの複製(2)
(8)変異と修復
(9)遺伝子の形質支配(1):転写
(10)遺伝子の形質支配(2):転写

前提科目・履修上の注意事項

単位取得条件、成績評価基準

指定教科書: 特に定めない

参考書・文献
1)エッセンシャル遺伝学(ハートル/ジョーンズ共著) 培風館
2)生命科学のコンセプト 分子生物学(小関治男・永田俊夫・松代愛三・由良隆著) 化学同人

オフィスアワー
小熊 譲 月曜日2時から5時、生農棟B412 
漆原秀子 月曜日2時から5時、生農棟B311

備考(受講学生に望むこと)
前半が、「知っていること」と油断しないこと。遺伝学さらには科学の成り立ちや考え方,利用,将来について各自掘り下げて欲しい。予習・復習を十分行って理解を深めること。 


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