つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2006) 5: TJB200603TI.

特集:卒業

贈る言葉

岩本 智江(筑波大学 生物学類)

 光陰矢の如しとは良く言ったもので筑波大学に入学してから、はや四年の月日が経ちました。入学当時、地図を片手に広大なキャンパスを自転車で疾走しながら目的の教室を探し回った日々が懐かしく思い出されます。 振り返ってみると、本当に色々なことがありました。それら全ての思い出から構成される素敵な大学生活を共に築き、支えてくれた人々に、感謝の気持ちを込めたメッセージを贈りたいと思います。

友人へ

 試験前にノートを持ち寄って必死に勉強したこと。何時間も他愛のない話をしては飲み明かしたこと。自分たちの将来について真剣に考え、相談し合ったこと。羽目を外して遊んだこと。上手くいかない実験に悩み、励まし合ったこと。 書ききれない程たくさんの思い出をみんなと作ることが出来て本当に幸せでした。これから先、大学生活を語る上で、自分の人生を語る上で欠くことの出来ない輝かしい思い出を胸に、歩んでいこうと思います。 今まで本当にありがとう。そして、これからもよろしく。

先生方へ

 入学当初、高校生物と大学で学ぶ生物学とのギャップに苦しみ、こんなことで生物学の面白さを味わうことが出来るのかと疑問に思った時期もありました。しかし、多くの講義を通じて基礎的な概念を理解するにつれ、生物学の面白さ、奥深さを実感することができました。また、研究活動について語る先生方の表情からは、研究の世界の魅力や厳しさを垣間見ることができました。進路に悩んだ時は、快くご相談に乗っていただき、最良の方向へと背中を押していただきました。 四年間多くの授業、実験を通じて熱心にご指導いただき、本当にありがとうございました。これからの人生、筑波大学生物学類の卒業生として胸を張って歩んでいきたいと思います。再びお会いできる日に、成長した姿をお見せできるよう頑張ります。

両親へ

 危なっかしく頼りない私を信頼し、あたたかく見守ってくれてありがとう。素晴らしい人々に囲まれて素敵な四年間を過ごせました。まだまだ発展途上、これからも温かく見守ってください。

後輩へ

 ここ筑波での大学生活を満喫してください。そして、思う存分生物学を堪能してください。どんな授業も、どんな実験も必ず生物学の面白さを実感する一助となってくれるはずです。 卒業研究は四年間の集大成。ここで今後の研究人生が決まると言っても過言ではありません。研究室選びは慎重に。 充実感に満ちた笑顔で、卒業という晴れの日を迎えられることを祈っています。

Communicated by Shinobu Satoh, Received March 25, 2006.

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