つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2007) 6 TJB2007G112303

進 化 遺 伝 学 実 験     Evolutionary Genetics,Laboratory

科目番号: G11 2303  
単位数: 1.5単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第2学期 木曜日 3,4,5時限
担当教員: 澤村 京一


授業概要:
 モデル生物であるショウジョウバエを用いて、進化遺伝学および集団遺伝学に関する基礎的な実験を行う。実験材料の取り扱いやデータ処理の方法をマスターすることを目的とする。これに関連して、伴性遺伝・組み換え・組み換えの抑制などの基礎的な遺伝学を学ぶ。

授業内容:
第1回 実験概要の解説・実験器具の作製
第2回 外部形態の観察(雌雄および変異体の識別)
第3回 野外採集・種の同定(検索表の利用)
第4回 PCRおよびRFLPによる種の判定
第5回 配偶行動の観察(種間交配における性的隔離)
第6回 種間雑種の染色体観察(逆位の判別)
第7回 種間雑種の個体数カウント(雑種の性特異的致死)
第8回 種間雑種の内部形態の観察(卵巣・精巣の未発達)
第9回 野外集団からの染色体抽出(付着X法・Basc法・Cy/Pm法など)
第10回 野外集団における遺伝的変異の計測

前提科目・履修上の注意事項:
本年度は「進化遺伝学」が休講となるため、実験実習の中で基礎知識を補う。

単位取得条件、成績評価基準:
レポートおよびスケッチの提出。データのまとめ方(プレゼンテーション)とその解釈を主として評価する

指定教科書: 配布資料

参考書・文献:
1)「新・生命科学ライブラリA3 生命科学V 遺伝学」澤村京一(サイエンス社)
2)「ショウジョウバエの遺伝実習」森脇大五郎編(培風館)

オフィスアワー:
月曜日10時から12時まで;生農棟B404;029-853-4669, 4909
sawamura@biol.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと):
ショウジョウバエの生育にあわせて実験を行うので、時間外のコンスタントな作業を要する。労力に比べて単位数が少ないと感じるかもしれないが、データを集計するときの感動は忘れがたいものになるはずである。


©2007 筑波大学生物学類