つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2007) 6: TJB2007G112611

分 子 進 化 学 II     Molecular Evolution II

科目番号: G11 2611
単位数: 1単位
標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第2学期 月曜日 2時限
担当教員: 稲垣 祐司


授業概要:
 分子進化学Tに引き続き、分子系統樹法のうちとくに最尤法について詳細な内容を解説し、生物の系統進化研究への具体的な応用例を紹介する。また、分子系統樹法と立体構造の情報を組み合わせたタンパク質機能予測解析の背景から実例までを解説する。生物サテライト室にて随時演習を行う。

授業内容:
(1)「良い樹」を探す:自発的樹形探索法
(2)分子系統樹の信頼性の評価(1):ブートストラップ法 *
(3)分子系統樹の信頼性の評価(2):対立仮説の検討 *
(4)距離法・最大節約法・最尤法の比較(1):empirical dataを用いて *
(5)距離法・最大節約法・最尤法の比較(2):simulation dataを用いて *
(6)最尤法における置換モデルの影響(1):simulation dataを用いて *
(7)最尤法における置換モデルの影響(2):empirical dataを用いて *
(8)アライメント座位間の進化速度差を考慮する:ASRVモデル *
(9)ASRVモデルと構造・機能的制約
(10)コバリオン(XTSRV)モデル:タンパク質機能とのつながり

授業内容は目安であり、トピックに応じて多少の変更がある。
* はサテライト室において演習を行う予定である。

前提科目・履修上の注意事項:
生物多様性情報学I、分子進化学Iの内容の理解を前提とする。パソコンを用いた解析を行うため、キーボードからの文字入力等のパソコン使用経験があることが望ましい。生物サテライト室にて随時演習を行うので、受講人数の上限を30人程度とする。

単位取得条件、成績評価基準:
演習のレポートならびに学期末試験の成績を総合評価する。

指定教科書: なし

参考書・文献:
1)「分子系統学」長谷川政美、岸野洋久 (1996) 岩波書店
2)「シリーズ進化学 1 マクロ進化と全生物の系統分類」佐藤矩行他 (2004) 岩波書店 ISBN 4000069217

オフィスアワー:
特に定めない。事前連絡が望ましい。
稲垣祐司:総合研究棟B 1206D (電話3968) E-mail: yuji@ccs.tsukuba.ac.jp

備考(受講学生に望むこと): 


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