つくば生物ジャーナル Tsukuba Journal of Biology (2007) 6: TJB2007G210531
細 胞 シ ス テ ム 学 III System in Cell III
科目番号: G21 0531 単位数: 1単位 標準履修年次: 2・3年
実施学期 曜時限: 第3学期 水曜日 3時限
担当教員: 千葉 智樹
授業概要:
からだを構成するタンパク質は合成と分解のバランスによって制御されている。近年,様々な生命機能にタンパク質合成だけではなくタンパク質分解制御も重要な役割を果たしていることが判明している。「タンパク質分解」の研究は1980年代初頭の「ユビキチン・プロテアソーム系」の発見によって急速に進展し,この功績によりノーベル化学賞が2004年にAvram
Hershko, Aaron Ciechanover, Irvin Roseの3名に与えられた。本講義では「タンパク質分解」を基礎から概説し,様々な基本的生命現象における「タンパク質分解」の役割を,最新の研究成果を交えながら概説する。
授業内容:
(1)細胞内タンパク質分解(序論)
(2)選択的タンパク質分解機構の分子機序
(3)選択的タンパク質分解の役割(1)細胞周期制御
(4)選択的タンパク質分解の役割(2)形態形成シグナルの情報伝達
(5)選択的タンパク質分解の役割(3)ストレス応答
(6)選択的タンパク質分解の役割(4)タンパク質品質管理機構
(7)リソソーム系タンパク質分解(1)エンドサイトーシス
(8)リソソーム系タンパク質分解(2)オートファジー
(9)タンパク質分解異常と疾患
(10)まとめと討論
前提科目・履修上の注意事項:
細胞学概論,生化学概論を履修していることが望ましい。
単位取得条件、成績評価基準:
出席状況と学期末に実施する論述試験によって評価する。
指定教科書: なし
参考書・文献:
「分子細胞生物学」第5版(H. ロディッシュら著), 東京化学同人
オフィスアワー:
生物農林棟B515(029-853-4662)/総合研究棟A417(029-853-6887)
Email: tchiba@biol.tsukuba.ac.jp
備考(受講学生に望むこと):
©2007 筑波大学生物学類 |