1. セイヨウカラシナ、2. コンロンソウ、3. ハマダイコン.
アブラナ科 Brassicaceae
種子植物 被子植物 真正双子葉類 バラ目群 アブラナ目

ふつう1〜多年草。カラシ油配糖体(mustard oil glucoside)を生成する。葉はふつう互生、単葉〜掌状・羽状複葉、しばしば基部が広がって茎を抱く。しばしば托葉を欠く。

花序は無限で総状〜散形花序、ときに単生する。ふつう苞葉を欠く。花は両性でふつう2数性、放射総称。萼片は4枚で離生。花弁は4枚、離生、しばしば細い爪部と広い舷部に分化する。花弁はつぼみのとき瓦重ね状または回旋状。雄しべはふつう6本で内側の4本が長いものが多い(四強雄しべ)。花粉粒は三溝粒または三溝孔粒。子房は上位、2心皮性で合生心皮、本来1室だが偽隔壁(false septum)が発達して2室になる。側膜胎座に1〜多数の胚珠がつく。胚珠は倒生または湾生、珠皮は2枚。柱頭はしばしば2裂する。ふつう蜜盤または蜜腺がある。

果実はふつうさく果(角果)、ときに閉果、節果、液果。さく果の場合、中央に種子をつけた偽隔壁を残して下から2片に裂ける。種子はふつう胚乳を欠き、湾曲した大きな胚で占められる。

世界中に広く分布するが、特に北半球の温帯に多い。遷移の初期に現れる種が多い。419属4130種ほどが知られる。代表的な種として、ナズナ、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、アブラナ、ダイコン、キャベツ、ワサビ、タネツケバナなどがある。