1. イブキジャコウソウ、2. ツルオドリコソウ、3. ワイルドタイム.
シソ科 Lamiaceae
種子植物 被子植物 真正双子葉類 キク目群 シソ目

草本から低木。貯蔵物質としてイリドイドやフェノールグリコシドを蓄積。ふつう精油を含む腺毛をもち、芳香があるためハーブとして用いられるものが多い。茎の断面はふつう四角形。葉は対生または輪生、単葉ときに羽状または掌状複葉。托葉を欠く。

花序は無限の主軸と有限の側軸(集散花序)からなる。花は両性、左右相称。萼片は5枚、合生、鐘形または筒形で放射相称または唇形で左右相称、宿存性で果実を包む。花弁は5枚、合生、上唇2片と下唇3片からなる唇形花冠、つぼみのとき瓦重ね状。ふつう上唇に雄しべ、柱頭が保護されている。雄しべは4または2本、花弁に合着、ときにニ長雄しべ、しばしば葯隔が伸長する。花粉粒は三または六溝孔粒。子房は上位、2心皮性で合生心皮、しばしば深く4裂し、本来2室だが偽隔壁が発達して4室、中軸胎座で各室に1個の胚珠がつく。珠皮は1枚、薄層珠心。花柱は1本、先端が2裂する。しばしば子房基部に蜜腺がある。雄性先熟。虫媒または鳥媒花。

果実は4個の分果からなる分離果または核果。種子には胚乳がほとんどないか欠如。

世界中に広く分布し、258属6970種ほどが知られる。代表的な種として、シソ、オドリコソウ、ホトケノザ、ハッカ、セージ、カキドウシ、ラベンダーなどがある。