1. ブドウ、2. ヤブガラシ.
ブドウ科 Vitaceae
種子植物 被子植物 真正双子葉類 ブドウ目

ほとんどは木本性のつる植物だが、草本、低木、高木的な種もある。 葉から対生する形で巻きひげを出すが、全ての節にあるわけではなく、ふつう「有有無有有無」という配置になる。この巻きひげは茎の主軸であり、主軸的な茎が側軸である(つまり仮軸分枝)とされることが多い。巻きひげは基物に巻き付くか、先端が吸盤となって基物に絡まる。 葉は互生し、3〜7裂する単葉、または3出複葉、掌状複葉、羽状複葉。早落性の托葉がある。

花序は有限、頂生する。総状または集散状。葉と対生している場合もあるが、これはその下の葉腋からでた側枝が主軸状となるためだと思われる。花は小形で単性ときに両性、放射相称で4〜5数性。萼片は小形で4〜5枚、合生。花弁も小形で4〜5枚、離生または基部で合生、つぼみのとき摺り合わせ状、しばしば早落性。雄しべは4〜5本、花弁と対生。花粉は三溝孔粒。子房は上位、2心皮性で合生心皮、2室、中軸胎座で各室にふつう2個の胚珠が上向する。胚珠は倒生、珠皮は2枚。花柱は1本で柱頭はやや膨らむ。雌しべを囲むように花盤が発達し、蜜腺をもつ。

果実は液果、1〜4個の種子をもつ。種子は多量の胚乳と、小さな胚をもつ。胚乳にはしばしば錯道がある。種子の背線が発達する。

亜熱帯〜熱帯域に多く、一部は温帯域にも分布する。12属700種ほどが知られる。代表的な種として、ツタ、ブドウ、ヤブガラシなどがある。ブドウは食用として、またワインの原料として重要な存在である。