1, 2. Chaetoceros socialis. 生群体. 下田沖 (2011.10.15). Scale bar = 50 µm.
オクロ植物門 珪藻綱 キートケロス目 キートケロス科
Chaetoceros socialis Lauder 1864
Synonym:

細胞は短い湾曲した群体を形成し、それが集合して粘液質で囲まれた球状〜不定形の集塊になる。蓋殻は長楕円形、長径 4-15 µm。帯面では四角形。葉緑体は1個、黄褐色、板状で帯面に位置する。

殻頂面両極やや内側から2本の刺毛が伸びている。1個の細胞あたり4本の刺毛があるが、ふつうそのうちの3本が短く、1本が長い。長い刺毛はまっすぐで刺を欠き、細胞集塊の中心に向かって伸びている。短い刺毛はやや蛇行して降り、小刺を持つ。隣接細胞は刺毛が交叉する部分で連結しており、細胞間隙は広い。蓋殻中央に1個の唇状突起が報告されているが、日本産の個体では見つかっていない(高野 1990)。蓋殻には中央部と刺毛基部を中心にして条線がある。休眠胞子は楕円形、平滑、母細胞の中央に位置する。

世界中の沿岸域に分布するが、温帯域では特に冷水期に多い。

参考文献 References