A-B, 蓋殻 (DIC); C, SEM.
不等毛植物門 珪藻綱 中心目 タラシオシラ科
Thalassiosira punctigera (Castrcane 1886) Hasle 1983
Synonym: Ethmodiscus punctiger Castrcane 1886, Ethmodiscus japonicus, Coscinodiscus verecundus, Coscinodiscus angstii Gran, Thalassiosira angstii (Gran) Makarova, Thalassiosira japonica

細胞は円盤形で直径40-180µm、殻頂面がやや膨出して凸レンズ状。中心有基突起からの粘液糸でつながって2〜8細胞からなる群体を形成する。葉緑体は黄褐色、盤状、多数。

蓋殻中央の小室に接して1本の中心有基突起がある。殻頂縁には多数の肋があり、その内側に4-7/10µm本の周縁有基突起が1輪にならぶ(図B, C)。周縁有基突起輪の内側に0〜数本の長く先細の閉塞突起があるが(図C矢印)、大形の細胞では存在しない。周縁有基突起輪のやや内側に細長い唇状突起が1本ある。小室は放射束線状に配列し、密度は10-23/10µm(図A)。

T. liceaT. lundianaに似るが、T. liceaは周辺有基突起がより粗(約2本/10µm)であり、T. lundianaは小室が細かく(24-30/10µm)、有基突起が蓋殻面に散在する。

基準産地は東京湾。熱帯〜温帯の沿岸域ではふつうに見られる。

参考文献 References