生細胞(DIC). Scale bar = 5 µm.
渦鞭毛植物門 渦鞭毛藻綱 ペリディニウム目 ペリディニウム科
Heterocapsa rotundata
(Lohmann 1908) Hansen 1995
Synonym:
Katodinium rotundatum (Lohmann 1908) Loeblich III 1965;
Amphidinium rotundatum Lohmann 1908
単細胞遊泳性。細胞はキノコ形、6-18 X 3-10 µm。上殻は丸みを帯びた円錐形で大きく、下殻長の2-3倍。下殻は小さく幅も狭く、半球形。横溝は幅広く深く、縦溝は上核に侵入しない。円形の上錐溝が細胞頂端を取り囲む。葉緑体は褐色で2個(?)、球形のピレノイドが存在する。核は球形で上殻中央付近に位置する。
鎧板は非常に薄く、細胞は弱るとすぐに丸くなってしまう。生体を用いた光顕での鎧板の確認は難しい。鎧板配列は Po, X, 4-5', 2-3a, 7'', 6c, 5s, 5''', 0-1p, 2''''。細胞表面は有機質鱗片に覆われる。鱗片は三角形の底板をもち、
熱帯から温帯の沿岸域に広く分布する。プランクトンとして出現する他、砂泥間隙中などからも見つかる。
参考文献 References
- Hansen, G. (1995) Analysis of the thecal plate pattern in the dinoflagellate Heterocapsa rotundata (Lohmann) comb. nov. (= Katodinium rotundatum (Lohmann) Loeblich). Phycologia 34: 166-170.
- 堀口健夫 (1997) 渦鞭毛植物門 - 底生性渦鞭毛藻類. In 日本産海洋プランクトン検索図鑑(千原光雄・村野正昭 編). 東海大学出版会. pp. 113-125.
- 福代康夫・井上博明・高山晴義 (1997) 渦鞭毛植物門. In 日本産海洋プランクトン検索図鑑(千原光雄・村野正昭 編). 東海大学出版会. pp. 31-112.
- Thomas, C.R. (ed.) (1997) Identifying Marine Phytoplankton. Academic Press, San Diego. 858 pp.