ユーグレノゾア門 ユーグレナ藻綱 ユートレプティア目 ユートレプティア科
Eutreptiella gymnastica
Throndsen 1969
Synonym:
単細胞遊泳性で、細胞は楕円形から細長い円錐形、18-38 x 6-10 µmだがユーグレナ運動による変形が激しい。細胞外被は柔軟で条線は比較的明瞭、強くらせん状を呈する。葉緑体は網目状で10個ほどが認められることが多い。細胞中央やや前方に1個のピレノイドをもち皿形のパラミロン鞘で覆われる。細胞内には小形楕円形のパラミロン粒が散在する。細胞先端の貫入部から2本の不等長鞭毛が生じる。長鞭毛は細胞長の1〜2倍で細胞に巻き付けて後方へ伸び、短鞭毛は細胞長の2/3程度で前方へ伸びる。眼点は明瞭。核は円形で細胞後部に位置する。ときにシストを形成する。
沿岸域に広く分布し、ときに大発生する。塩分濃度耐性にすぐれ、15-39‰で増殖する。
参考文献 References
- 斉藤実 (1987) ユーグレナ藻. In 赤潮生物研究指針(高野秀昭・千原光雄・福代康夫 編). 日本水産資源保護協会, 東京. pp.618-655.
- 高野秀昭 (1990) 珪藻綱. In 日本の赤潮生物(福代康夫・高野秀昭・千原光雄・松岡數充 編). 内田鶴閣圃, 東京. pp.162-331.
- 高野秀昭 (1997) 珪藻綱. In 日本産海洋プランクトン検索図鑑(千原光雄・村野正昭 編). 東海大学出版会. pp.169-260.
- Thomas, C.R. (ed.) (1997) Identifying Marine Phytoplankton. Academic Press, San Diego. 858 pp.