不動性の群体であることが多いが、遊泳細胞を生じることもある。群体は球形〜やや不定形で直径 10 µm程度のものから 1 mmに達するものまでさまざま。群体は寒天質で包まれ、細胞は群体表面近くに分布する。細胞は球形〜卵形で 6-8 µmほど、黄褐色の葉緑体を2個もち、埋没形ピレノイドをそれぞれ含有する。鞭毛やハプトネマを欠く。
遊泳細胞も大きさ 6-8 µmで2個の葉緑体をもつ。鞭毛は細胞長よりやや長く2本で不等長、非対称の運動をする。ハプトネマは鞭毛より短く、コイルすることはない。遊泳細胞の中には射出装置をもつものともたないものがいる。射出装置は細胞表層に位置する円形の構造として光顕でも確認できる。射出されると5本のリボン状構造が放射状に伸び、中心に星型の構造が残る。
本種は以前Phaeocystis pouchetii (Hariot in Pouchet) Lagerheim 1893 と同種とされていたが、近年は別種とされている。これまでP. pouchetiiの名で本邦から報告されていたものは全て本種である。
世界中の海域に広く分布し、特に外洋域で大発生することがある。本属はDMSの生産者として有名。