側面観 (左) と頂面観 (右). DIC. Scale bar = 10 µm.
繊毛虫門 リトストマ綱 シオカメウズムシ目  メソディニウム科
Mesodinium rubrum (Lohmann 1908) Hamburger et Buddenbrock 1929
Synonym: Halteria rubrum Lohmann 1908; Cyclotrichium meunieri Powers 1932; Mesodinium pulex auct. non.; Myrionecta rubra (Lohmann 1908) Jankowski 1976

単細胞遊泳性で通常は浮遊しているが、ときに非常にすばやく遊泳する。細胞はだるま形で長さ 20-60 µm。くびれた部分から赤道繊毛帯(equatorial kinety belt)と細胞前部を包む前赤道繊毛帯(pre-equatorial kinety belt)が生じている。ときに細胞前端に触手(oral tentacle)がある。大核は2個、細胞中央に位置する。細胞中には赤褐色の葉緑体様構造を多数含むが、これはクリプト藻起源である。口は退化的でほとんど摂食せず、独立栄養を営むが定期的にクリプト藻(Teleaulax acuta)を取り込む必要があることが報告されている (Gustafson et al. 2000)。

世界中の沿岸域から報告がある。しばしば赤潮を形成し、東京湾でも春期に大発生することがある。

参考文献 References