1-8. Actinocyclus normanii (?). 1-2. 生細胞 (1. 殻面. 2. 帯面). 2-8. 被殻 (3. 帯面. 4-8. 殻面). 8b. 殻内部に焦点を合わせた像(3個の唇状突起が見える). 土浦港 (2006.10.30). Scale bar = 10 µm.
ストラメノパイル 不等毛植物門 珪藻綱 コアミケイソウ目 ハンマルケイソウ科
アクチノキクルス属(ヒトツメケイソウ属)
Actinocyclus Ehrenberg 1837, Ber. Berkanntm. Verh. Königl. Preuss. Akad. Wiss. Berlin. 2: 61.
Type species: Actinocyclus octonariusa Ehrenberg 1837
Synonym:

単細胞性。被殻は円筒形。ふつう殻面が観察される。殻面は円形(まれに楕円〜三角形)で平坦または同心円状にやや隆起、放射状に束出する胞紋列がある (図1, 4-8)。胞紋は内面ではドーム状の篩板で覆われ、外面では閉じられている。殻面に刺や突起はない。殻縁には偽節(pseudonodulus)があるが、光顕では確認できないこともある。殻面と殻套の区別はふつう明瞭。殻套には条線があり (図3)、大きな唇状突起をもつ (図8b)。唇状突起の外口部は単純な孔であり、内口部突起は大きく広がる。帯片は開放型。 葉緑体は盤状、多数 (図1, 2)。

以前は Coscinodiscus に分類されていた種もある。

ほとんどが海産だが、富栄養淡水域に生育する種もいる。付着性またはプランクトン性。霞ヶ浦では Actinocyclus normanii (?) がプランクトンとしてみられ、ときにかなり多量に存在する。

参考文献 References