1-18 (5?, 6?). Cyclotella meneghiniana. 1-3, 生細胞 (1, 2 は殻面、3 は帯面). 4-18, 被殻 (4 は帯面,他は殻面). 土浦港 (2006.10.30). Scale bar = 10 µm.
ストラメノパイル 不等毛植物門 珪藻綱 ニセコアミケイソウ目 トゲカサケイソウ科 タイコケイソウ属
キクロテラ・メネギニアナ
Cyclotella meneghiniana Kützing 1844, Bacill. p.50. pl.30. f.68.
Synonyms: Surirella melosiroides Meneghini 1844; Cyclotella kuetzingiana Thwaites 1848; Cyclotella operculata rectangula Kützing 1849; Cyclotella rectangula Brébisson ex Rabenhorst 1853; Cyclotella laevissima van Goor 1920.

細胞は円盤状で直径5-43µmと変異が大きい。ふつう単体性だが、まれに粘液糸によってつながった鎖状群体になる。殻高が小さい(3µm以下)ため、ふつう殻面が観察される。殻面の中心域は平滑で周縁部との区別は明瞭、ふつう大きく波打つ (図4a)。殻面の中心域(波打ってる場合は凸部)に1〜数個の有基突起(中心有基突起)がある (図10-18)(図5-7のように確認できないものもあるが.....)。中心有基突起は外管を欠き、3脚。周縁部(殻半径の1/2-1/3)には放射状に配列した明瞭な条線(胞紋列束)がある(6-10/10µm)。条線部は盛り上がり、7〜8本の胞紋列からなるが、中心部に向かうにつれて本数が減少する。間条線は内側で隆起して放射肋になっている。 殻面縁の間条線上に針状刺と有基突起(周縁有基突起)が存在するが、光顕下では不明瞭。有基突起から粘液糸を出していることもある。周縁有基突起輪に1個の唇状突起をもつ(EM)。唇状突起の裂口は間条線に対してわすかに斜め。唇状突起の位置は中心有基突起と殻の中心を結ぶ線上にある。帯片は開放型。葉緑体は盤状で多数 (図1-3)。

Stephanocyclus 属に分類されることもある。

淡水から汽水域に広く生息し、プランクトンとして極めてふつうに出現する。有基汚濁に対しては広い適応性を示し、特に中腐水域に多い。貧塩-好塩性。好アルカリ性。霞ヶ浦でもかなり多く見られる。

参考文献 References