1, 2. Thalassiosira lacustris. 被殻 (殻面). 1a, 1b は同一殻の異なる焦点にあわせたもの. 土浦港 (2006.10.30). Scale bar = 10 µm.
ストラメノパイル 不等毛植物門 珪藻綱 ニセコアミケイソウ目 ニセコアミケイソウ科 ニセコアミケイソウ属
タラシオシラ・ラクストリス
Thalassiosira lacustris (Grunow) Hasle 1977, Nova Hedwigia eih. 54: 40.
Basionym: Coscinodiscus lacustris Grunow in Cleve et Grunow 1880
Synonym:

細胞は円盤状、単体性。殻高が小さいため、ふつう殻面が観察される。殻面は円形、直径 20 - 75 µm、大きく波打つ (図1)。条線は放射状で約12/10µm、条線を構成する胞紋は10-14/10µm。胞紋は外面で開口し、内面は薄皮で閉塞される。ふつう殻面の凹側に数個の殻面有基突起(4脚あり)が存在する。殻面縁には中空の針状突起が1輪あり (図1b)、その外側に周縁有基突起輪がある。周縁有基突起の外管は針状突起よりは短い。殻縁有基突起輪の中に唇状突起が1個存在する(殻凸側の中程)。殻外表面全体には小顆粒が不規則にある。帯片は開放型。葉緑体は円盤状、多数。

本種は T. bramaputrae (Ehrenberg) Håkansson et Locker と混同されていたことがあるが、別種である。

淡水域から汽水域まで生育し、多少汚濁された湖沼にふつう。プランクトン性。

参考文献 References