1. Coelastrum pulchrum. 2. Coelastrum asteroideum. 土浦港 (2006.10.30). Scale bar = 10 µm.
植物界 緑色植物亜界 緑藻植物門 緑藻綱 ヨコワミドロ目 イカダモ科
コエラスツルム属
Coelastrum
Nägeli 1849, Gattungen einzelliger Algen physiologisch und systematisch bearbeitet p. 97.
Type species: Coelastrum sphaericum Nägeli 1849
Synonyms: Hariotina Dangeard 1889
4、8、16、32、64個の細胞が比較的密に集まって球形の不動性定数群体を形成する。細胞は直径 2-30 µm、球形、楕円形、三角錐など。細胞は数カ所で隣接する細胞と接しており、ときに結合部が突起状に伸張している (図1)。細胞壁は繊維質の内層とスポロポレニン性の外層からなる。細胞壁表面はふつう平滑だがときに装飾がある。細胞は単核性だが成熟すると多核性。葉緑体は1個、沿膜性、デンプン鞘が連続的で明瞭なピレノイドを1個もつ。ピレノイド基質に貫入物はない。
各細胞内で細胞分裂して娘群体を形成する。ときに空の細胞壁からなる親群体が残って複合群体になる。アキネート形成も報告されている。鞭毛細胞や有性生殖は未知。
数十種が記載されている。細胞の大きさ、形態、群体を構成する細胞数、細胞壁の修飾などで分類されている。
世界中の淡水止水域に普遍的に生育する。プランクトン性。霞ヶ浦ではC. pulchrum と C. asteroideum がふつうに見られる。
参考文献 References
- Guiry, M.D. & Guiry, G.M. (2006) AlgaeBase version 4.2. World-wide electronic publication, National University of Ireland, Galway. http://www.algaebase.org; searched on 13 December 2006.
- Komárek, J. & Fott, B. (1983) Chlorophyceae (Grünalgen). Ordnung: Chlorococcales. Die Binnengewässer. Band 16. 7. Teil, 1. Hälfte. Schweiz. Verlag. Stuttgart. pp. 1044.
- 山岸高旺 (2007) 淡水藻類 淡水産藻類属総覧. 内田老鶴圃. 1428 pp.