1. Pleodorina californica. 土浦港 (2007.9.4). Scale bars = 10 µm.
植物界 緑色植物亜界 緑藻植物門 緑藻綱 ボルボックス目 ボルボックス科
プレオドリナ属
Pleodorina Shaw 1894, Bot. Gaz. 19: 282.
Type species: Pleodorina californica Shaw 1894 [= Eudorina californica (Shaw) Goldatein]
Synonyms:

球形〜亜球形の寒天質の表面に32、64または128個の細胞が集まって自由遊泳性群体を形成している。群体の基質となる寒天質は、糖タンパク質性の細胞壁が融合したものである。細胞には2型があり、小形の栄養細胞と大形の生殖細胞 (gonidia) に分化している。栄養細胞は群体前方に、生殖細胞は群体後方に分布する。 各細胞は球形から楕円形、細胞の頂端から2本の等長鞭毛が生じている。葉緑体は1個、形状はカップ型。ピレノイドは栄養細胞の葉緑体には1個、生殖細胞には多数存在する。葉緑体中には眼点が存在し、細胞前方に位置する。群体前方の細胞の眼点は後方のものより大きい。細胞頂端に多数の収縮胞をもつ。核は1個。

群体中の生殖細胞は細胞壁内で分裂して平板状のプラケア (plakea) を形成し、これが反転して親と同じ細胞数の娘群体になる。有性生殖は異型配偶子接合である。有性生殖時に生殖細胞は直接雌性配偶子になるか、連続分裂して雄性配偶子束(精子束)を形成する。この雌性配偶子と雄性配偶子が接合する異型配偶子接合によって接合子が形成される。接合子は減数分裂によって1個のゴーン細胞 (gone cell) を形成する。ゴーン細胞は無性生殖と同様に分裂して親と同じ群体を形成する。

7種程度が記載されている。

淡水止水域に広く生育する。プランクトン性。霞ヶ浦では Pleodorina californica (?) がまれに見られる。

参考文献 References