1. Selenastrum bibraianus. 土浦港 (2007.9.4). Scale bar = 10 µm.
植物界 緑色植物亜界 緑藻植物門 緑藻綱 ヨコワミドロ目 セレナスツルム科
セレナスツルム属
Selenastrum Reinsch 1867
Type species: Selenastrum bibraianus Reinsch 1867
Synonyms:

ふつう4〜16個(ときにそれ以上)の細胞が集合した不動性群体。ときに共通の粘液物質で包まれる。群体中では細胞は背中側を付着させているものが多い。まれに単体性。細胞は強く湾曲し三日月形、両端はとがり、大きさ 7-42 x 1.5-8 µm。細胞壁は平滑。細胞は単核性。葉緑体は1個(分裂前には多数)、沿膜性で帯状。ピレノイドを1個もつが、光顕下では確認できないことも多い。

各細胞内で細胞分裂して2, 4または8個(ときに16個)の自生胞子を形成する。自生胞子は母細胞壁内で平行、ほとんど重なっている。自生胞子放出時に母細胞壁は中央付近で横裂する。鞭毛細胞や有性生殖は未知。

10種ほどが記載されている。細胞の大きさ、形態などで分類されている。細胞の外形で Ankistrodesmus と分けられるが、明瞭に区別することは難しく、SelenastrumAnkistrodesmus に含めることもある (Komárek & Fott 1983)。分子系統学的研究からは MonoraphidiumAnkistrodesmus と混在した状態で系統群を形成することが知られており、将来的に分類学的な再編がなされるものと思われる (Krienitz et al. 2001)。

世界中の淡水止水域に普遍的に分布する。プランクトン性。

参考文献 References