植物界 緑色植物亜界 緑藻植物門 緑藻綱 ケートフォラ目 "ウロネマ科"
ウロネマ属
Uronema Lagerheim 1887: 517.
Type species: Uronema confervicola Lagerheim 1887
Synonyms:

無分枝の単列糸状体。ふつう糸状体末端の細胞が分泌する寒天質で基物に付着している。先端の細胞はやや尖っている。細胞壁は薄く、非層状。各細胞は円筒形で隣接細胞と密着している。単核性。葉緑体は1個、沿膜性、ふつう帯状に細胞円周を覆う。ふつう4個以上のピレノイドをもつ。

各細胞が1または2細胞の4本鞭毛性遊走子を形成してヌ無性生殖を行う。遊走子はカップ状の葉緑体をもち、眼点は明瞭。ときに不動胞子を形成し、親細胞壁内で発芽する。有性生殖は未知。

世界中の淡水域に生育する。着生性。ときに他の藻類(サヤミドロ、シオグサなど)や高等植物に付着する。

15種ほどが知られる。以前は Ulothrix (ヒビミドロ属)と一緒にされていたことがあるが、形態的に区別できる(付着器、先端細胞、遊走子数、ピレノイド、遊走細胞微細構造、細胞分裂様式など)。実際に両者は別の綱に属する(緑藻綱 vs. アオサ藻綱)。繊毛虫に Uronema という属があるが、もちろん全く別物である。命名規約(植物 vs. 動物)が異なるためこのようなことになっている。

参考文献 References