1. Synura. 2006.10.30. 土浦港港. Scale bars = 10 µm.
ストラメノパイル 不等毛植物門 黄金色藻綱 シヌラ目 マロモナス科
シヌラ属
Synura
Ehrenberg 1834: 314.
Type species: Synura uvella Ehrenberg 1834
Synonym:
多数の細胞が放射状に集まった球形、ときに長楕円形の自由遊泳性群体。細胞は倒卵形、頂端から2本の亜等長・不等運動性鞭毛が生じている。葉緑体は2個、黄褐色、側膜性。収縮胞が細胞後部に位置する。ときにクリソラミナラン胞が細胞後方にある。細胞後端からは細長い糸状突起が出て他の細胞とつながっている。眼点を欠くが、単鞭毛には鞭毛膨潤部があり、明瞭な走光性を示す。細胞は卵形の珪酸質鱗片で覆われる。鱗片は小孔で装飾され、リムをもち、ふつう前方へ伸びる突起がある (EM)。ときに複数のタイプの鱗片をもつ。小形の鞭毛鱗片が報告されている種もある。
2分裂によって細胞数が増加し、群体の断片化によって無性生殖する。異形配偶子接合による有性生殖が報告されている。接合子はスタト胞子になる。
淡水止水域に広く分布し、特に冷水域に多い。ときに大発生し、キュウリ臭を発して飲料水に害を与えることがある。
参考文献 References
- Guiry, M.D. & Guiry, G.M. (2006) AlgaeBase version 4.2. World-wide electronic publication, National University of Ireland, Galway. http://www.algaebase.org; searched on 13 December 2006.
- Kristensen, J. & Preisig, H.R. (eds.) 2001. Encyclopedia of Chrysophyte Genera. Bibliotheca Phycologica. Band 110. J. Cramer, Berlin. 260 pp.
- Lee, J. J., Leedale, G. F. & Bradbury, P. (eds.) 2000. An Illustrated Guide to the Protozoa. Alen Press Inc., Lawrence. 1432 pp.
- 高橋永治 (1991) 黄色鞭毛虫目. In 日本淡水動物プランクトン検索図説 (水野寿彦・高橋永治 編). 東海大学出版会. pp 430-458.