単細胞不動性。細胞は２つの半細胞がつながった形をしており、中央が深くくびれる。半細胞はふつう縦長で周縁部が大きく波打ったり突起をもつものが多い。細胞の上面観はふつう楕円形だが、まれに3放射相称形。細胞壁表面は平滑または顆粒や小突起がある。細胞壁には小孔があり、そこから粘液物質を分泌する。葉緑体は半細胞あたりふつう１個、１〜多数のピレノイドをもつ。核は1個、細胞中央 (半細胞間) に存在する。
2分裂によって増殖する。娘細胞は親から1個の半細胞を受け継ぎ、もう1個の半細胞を新生する。接合 (conjugation) による有性生殖を行う。接合時に細胞（配偶子嚢）は分泌した粘液物質内で近接し、それぞれ中央で割れて不動配偶子を放出する。不動配偶子は移動して細胞間で接合し、接合子 (接合胞子) となる。接合胞子は球形、ふつう多数の突起をもつ。
Cosmarium や Micrasterias との区別は必ずしも明瞭ではない。1500種以上が記載されている大きな属。細胞の大きさ、形態などで分類されている。
世界中の淡水域に広く分布する。とくに酸性の貧栄養止水域に多い。ふつう付着・底生性、ときにプランクトン性。
