葉緑体ゲノムと言えば、大きな環状DNAに多数の遺伝子がコードされているのが普通ですが、渦鞭毛藻の葉緑体ゲノムはとても変わっています。ミニサークルと呼ばれる小さな環状DNAが多数存在し、１つのDNA分子には１つの遺伝子だけがコードされているのです。このようなゲノム構造はどのようにして作られてきたのでしょうか？全ての渦鞭毛藻がミニサークルゲノムを持つのでしょうか？

我々は、ミニサークルゲノムが通常の葉緑体ゲノムから進化したことを仮定し、渦鞭毛藻類の中での葉緑体ゲノムの多様性を把握するとともに、それらを比較することによりミニサークルゲノムの進化を解明したいと考えています。