光シグナル伝達の模式図

CNG channel: cyclic nucleotide-gated channel, GC: gyanylyl cyclase, PDE: phosphodieserase, Rh: rhodopsin, Rh*: activated rhodopsin, T: transducin

視細胞外節における光シグナル伝達(phototransduction)メカニズムの模式図。光が照射されるとロドプシンが活性化し,トランスデューシン(Gタンパク質)を経てフォスフォジエステラーゼ(PDE)が活性化することによって,2次メッセンジャーであるcGMPが分解される。その結果,形質膜にあるCNGチャネルが閉じ,内向き電流が流れなくなることによって膜電位が減少する。これが視細胞における光応答である。CNGチャネルを通って流れ込むCa2+は,グアニル酸シクラーゼ(GC)やロドプシンキナーゼ(RK)を抑制し,cGMPのレベルを調節する。CNGチャネルから流れ込んだCa2+は,Na/Ca-K交換ポンプによって排出される。cGMPレベルとCNGチャネルのオープニングの間にはCa2+を媒体とする負のフィードバックが存在し,これが視細胞における明順応の原因となっている。錐体(cone)も基本的に同様のシグナル伝達メカニズムを持っている。