脱分極(過分極)とは
脱分極とは、膜の構造に関連した言い方です。細胞膜は主な構造として、極性脂質の二重層からできています。細胞では、厚さ数ナノメーターの絶縁物(脂質)の層を隔ててその両側に導体(イオンを含んだ水)があるので、膜は電荷を蓄えるコンデンサーとしての性質を示します。このコンデンサーの両側に電荷が分離して電位が発生する事を誘電分極といいます。すなわち、ゾウリムシの膜に電位が発生しているのはコンデンサーとしての膜が分極している事を示しています。静止時のマイナスの電位が減少するのは分極が減る事を意味しますから脱分極、逆に、電位(この場合マイナスの電位)が増加する事を過分極といいます。注意して欲しいのは電位は分極しないという事です。従って、膜電位が脱分極したというのは誤りで、正確には膜が脱分極したといわなければいけません。 膜の構造について 細胞膜は主に脂質二重層とタンパクからできています。 |
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