誘導暗期中に特異的に発現が増加し、サーカディアン発現変動を示す遺伝子として短日植物のアサガオから単離された遺伝子のPnC401とPnGLPは、光周性花成誘導に関与する時計制御遺伝子であると考えられている。これらの遺伝子の機能を調べるためには、形質転換体を作出し、表現型を解析するという手法がある。しかし、この手法では導入した遺伝子がしばしばサイレンシングを受けて不活化することが問題となる。そこで、本研究では、分子遺伝学的な解析に適しているシロイヌナズナを材料に用い、これらの時計制御遺伝子のホモログであるAtC401、AtGLP1、AtGLP2にT-DNAがタッグされた突然変異体を単離し、表現型の解析によってこれらの遺伝子の機能を調査する。さらに、様々な環境条件下におけるこれらの遺伝子の発現をレポーター遺伝子を用いて詳細に解析し、遺伝子の特徴を明確にしていく。