ECP(Embryogenic cell protein )
Embryogenic cell protein の略。本研究室でニンジンのEmbryogenic cell 単離されたタンパク質群で分子量の違いからECP31、ECP40、ECP44、ECP63の4種類が存在(アラビドプシスからECP31とECP63のホモローグが単離されている)。これらはEmbryogenic
cell、不定胚、種子胚など胚的組織特異的局在を示す。またアミノ酸配列の特性から胚発生後期に関与する Late embryogensis
abandunt protein に属しており、ABAにより発現が誘導される。またABAの情報伝達に関わると考えられているABI3のニンジンホモローグC-ABI3の制御下に存在している。
ECP遺伝子のプロモーターおよび発現調節の研究
ECP遺伝子の発現制御のメカニズムを知るため、そのプロモーターの単離・解析を行っている。また、ECP遺伝子の発現調節にC-ABI3が関与することから、C-ABI3遺伝子のプロモーターの単離・解析も進めている。
シロイヌナズナでのECPホモローグの研究
ニンジンは二年生植物であること・ゲノムが大きいことから、突然変異体の解析や遺伝学的解析には適した材料ではない。一方、高等植物のモデル植物として広く利用されているシロイヌナズナはこのような解析に適している。そこで、シロイヌナズナからECP遺伝子のホモローグとしてAtECP31とAtECP63を単離した。今後、突然変異体の解析や遺伝学的解析が期待されます。