ハナミズキ 花水木
Benthamidia florida (L.) Spach
真正双子葉類 ミズキ目 ミズキ科 ヤマボウシ属

北米原産の落葉高木であり、公園などに広く植栽されている。学内にも多い。高さ 5〜10 m、樹皮は灰褐色で深い割れ目がある。葉は対生し、長さ 8〜15 cm、先端は尖り、縁は全縁でやや波打つ。葉裏には伏毛が密生し、粉白色を帯びる。秋には紅葉する。

花期は4〜5月。葉とほぼ同時に開花する。小さな花が15〜20個球状に集まってつく(左下写真)。その基部に白色(左上写真)または淡紅色(左中写真)の大きな総苞片が4枚ついているため、花の集合体が1個の花のように見える。総苞片は長さ 4〜6 cm、先端はへこむ。個々の花の萼片は4個、合着して萼筒になる。花弁は4個、長さ約 6 mm。雄しべは4個で花弁と互生。雌しべは1個、子房下位。果実は核果、楕円形で長さ約 1 cm、9〜10月に紅色に熟し(右下写真)、おそらく鳥被食散布。

アメリカヤマボウシともよばれる。「日米親善の木」として有名であり、東京から桜(ソメイヨシノ)を贈られたワシントンD.C.がその返礼として本種を東京に贈った。ヤマボウシは花期がやや遅く、総苞片の先端が尖ること、多数の果実が合着した多花果となることなどで異なる。