シオデ科 Smilacaceae Ventenat nom. cons.
種子植物 被子植物 単子葉類 ユリ目

多年生のつる性植物。塊茎または根茎をもつ。葉柄基部に突起があり (托葉起源?側小葉起源?)、刺または巻きひげになる。中生〜乾生植物。 二次成長を欠く。コルク形成層をもつ。導管は階段穿孔をもつ。茎では維管束は環状。分泌道をもつ。 葉はふつう2列互生、ときに対生。芽中では2折りまたは内巻き。単葉、全縁。ふつう葉柄をもち、葉鞘を欠く。(明らかな) 托葉を欠く。単行脈または掌状脈。気孔は不規則型。

花序は集散状、総状、穂状、散形状、輪散状、ときに単生。頂生または腋生。 花は小型で単性、雌雄異株。花要素は輪生、放射総称、3数性。ときにperigone tubeをもつ。 花被片は2輪6枚、離生または合生。同花被花または内輪が退化的。 雄しべは6個、2輪、まれに3個または9-18個。離生、または単体雄しべ。葯は丁字着、内向葯または側向葯、縦裂。葯の内被はらせん状肥厚をもつ。半葯は単室。タペート組織は分泌型。小胞子形成は連続型。花粉はふつう無溝粒。2細胞性。エキシンが薄く、エンデキシンが厚い。 心皮は3 (まれに1)、合生、輪生。花柱は短く3または1。柱頭は乾性 (group II)。子房上位。各心皮に1〜2個の直生胚珠があり、頂生または中軸胎座。胚珠は二珠皮性で薄層珠心。胚嚢発生はタデ型。 虫媒花。

果実は漿果。種皮はファイトメラニンを欠く。外種皮は崩壊性。内種皮はクチクラ化。内胚乳形成はnuclear。内胚乳は糊粉層と脂質を含む。胚は線状でふつう小さい。上胚軸をもつ。子葉は非光合成。初生根は発達する。

染色体数は n = 14-16、1.5-5 µm。ときにフラボノール (quercetin, kaempferol, quercetin)、サポニンをもつ。プロアンソシアニジン、エラグ酸を欠く。C3植物。

世界中の温帯〜熱帯域に広く分布する。シオデ属のみ (Heterosmilax, Pseudosmilax を含む) が属し、約315種が知られる。伝統的にはユリ科に含められていた。